iOS 10は、スマートフォンやタブレットにおける写真体験を刷新する意欲的なアップデートとなるだろう。それは、撮影時だけでなく撮影後においてもだ。しかし筆者はもう1点、ストレージ問題の解決についても触れたい。
macOSとともにストレージ問題を解決
iPhoneやiPadは、iCloudフォトライブラリを契約することで、フルサイズの写真やビデオをクラウドに保管することができる。端末のストレージ残量が少なくなったら、サムネイルだけを端末にキープして容量を節約する仕組みだ。
その点、WWDC 2016で発表された「macOS Sierra」には、Macのストレージ空き容量を最適化する機能が搭載される。Macの写真ライブラリが消費する容量を大幅に削減しながら、クラウドに元のファイルを保管し続けるというものだ。
写真のために限らず、iCloudの追加容量はiPhoneやiPadを長く使っているユーザーにとって、必須の有料オプションになっていくのではないだろうか。クラウドに頼る仕組みを続けることになるのであれば、無料ストレージの拡大や追加容量の値下げにも期待したいところだ。
1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「LinkedInスタートブック」(日経BP刊)、「スマートフォン新時代」(NTT出版刊)、「ソーシャルラーニング入門」(日経BP刊)など。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura