同社ならではの機能として、4K動画の応用のひとつ「フォーカスセレクト」も面白い。撮影後に画面内の好きな部分にピント位置を移動できる機能である。

撮影後にピント位置を選べる

仕掛けはこうだ。フォーカスセレクトモードを選んでシャッターを押すと、49点のAF測距点を自動的に移動しながら約1.5秒の4K動画撮影が行われる。撮影時に記録されるのは動画データのみ。その撮影データをカメラ内で再生し、液晶モニター上を指でタッチすると、その部分にピントが合う。まるで、もう一度AFを作動させているような感覚だ。

そして、好きな位置にピントを合わせた状態で、そのコマを静止画として切り出す、という流れになる。どこにピントを合わせるべきか迷ったときや、被写界深度が浅い大口径レンズ使用時などに役立つだろう。

フォーカスセレクトの操作画面

背面のFn1ボタンを押してフォーカスセレクト機能を呼び出す

フォーカスセレクトの再生画面。手前の人形にタッチした状態

フォーカスセレクトの再生画面。背後にある看板にタッチした状態

フォーカスセレクトで撮影し、切り出した静止画

そのほか、秒間30コマの高速連写で撮れる4Kフォトや、連写と合成によって夜景を美しく撮る「比較明合成」、カメラ固定のまま画面の横移動やズームを行う「4Kライブクロップ」などの機能も備えている。

4Kフォトの設定画面では、シャッターを押すタイミングと記録されるタイミングが異なる「4K連写」「4K連写 (S/S)」「4Kプリ連写」の3モードが選べる

初期設定では、背面のFn3ボタンを押して4Kフォト機能が呼び出せる

4Kフォトで撮影した動画

4Kフォトで切り出した静止画