今回試した「N72/VGP」は、出先でも単体でデータ通信が行えるLTE通信モジュールを搭載したモデルだ。

SIMカードスロットは、microSIMカードに対応している

本体側面部にあるSIMカードスロットにカードを押し込んで装着すれば、自動的にカードを認識して電波を掴んでくれる。ただしカードを入れる向きを間違えやすい上、スロットに入れたカードは指だと取り出しにくいので、作業する際はあらかじめピンセットのようなものを用意しておいた方が良いだろう。なお、SIMカードのサイズはmicroSIMに対応する(アダプターを使用すればnanoSIMもOK)。

本機はNTTドコモのLTE(Xi/)と3G(FOMA)のサービスエリアに対応しているが、SIMフリー端末のため、ドコモだけでなく、OCNやIIJmio、U-mobileなどドコモの通信網を利用したMVNO(モバイルインターネット接続サービス事業者)も選ぶことができる。用途や通信量、予算などに合わせて、好みの事業者を選べるのはうれしいポイントだ。

事業者を選んで契約したら、使い始める前にモバイルネットワーク設定を行う必要がある。基本的にはWindows 10の「設定」→「ネットワークとインターネット」→「携帯電話」を開き、「NTT DOCOMO」の「詳細オプション」で各事業者が案内している手順にしたがってインターネットAPNを追加すればOK。

Windows 10の「設定」→「ネットワークとインターネット」→「携帯電話」でモバイルデータ通信のための設定を行うことができる

実際にSIMカードを入れてWebを閲覧してみたが、電波の掴みもよく、LTE回線につながっているときは読み込みも高速で非常に快適だった。3G回線だと速度は落ちてしまうが、メール送受信やちょっとしたWebの閲覧程度ならそれほどストレスに感じることはない。むしろLTEがつながらないような場所でも安定してネットにつながるメリットの方が大。今回は試せなかったが、本機はFOMAプラスエリアのバンド6(800MHz)とバンド19(800MHz)の両方に対応しているので、地方の山間部などでもつながりやすいはずだ。

なお、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「データ使用状況」を開くと、過去30日間のデータ使用状況を見ることができる。また、データ通信量の上限を設定することも可能。容量制限があるプランや従量課金プランなどを契約している人は、こういった機能をうまく使うと節約につなげられるので活用してみてほしい。

「データ使用状況」画面では、過去30日間でどのくらい通信したかをチェックできる