ハードウェアの発表は?

WWDCはOSなどプラットフォーム関連の技術情報を公開し、主にソフトウェア開発者の視点から情報共有を行うのが主な目的で、ハードウェアの発表は本筋ではない。ただ、この方針が明確化されるここ2~3年より前の時点では、Mac新製品が発表されたり、あるいはiPhone 4までがそうだったようにiPhone新製品発表の場でもあったりした。

今年のWWDCのタイミングでは「Apple Watch 2」と「MacBookシリーズ新製品」が登場するのではないかという噂が出ている。Apple Watchは情報が不足しているため不明な部分が大きいが、MacBookシリーズに関しては長らくアップデートが止まっており、特にMacBook Proの新製品が期待されている。MacBookとMacBook Airの新製品についてはサイレントリリースが4月19日のタイミングで行われており、残るMacBook Proの動向に注目が集まるところになった。

現行のApple Watch。「2」の発表はあるのか

筆者の予想だが、WWDCのタイミングでMacBook Proが発表されるかは6割ぐらいの確率で「やや可能性が高い」と考える。

現在のAppleにとってMacBook Proはアプリ開発者を含めたプロフェッショナルユーザーをつなぎとめる核となっており、比較的直近のタイミングでアップデートが行われるのはほぼ確実だと思われる。一方で、現時点で新製品に関する噂や情報が少なく、6月に実際に新製品が発表されるかは疑わしい部分もある。ゆえに、仮に製品がWWDCのタイミングで発表されたとしても、実際に市場投入されるのは発表から2週間後の6月後半や7月など、若干タイミングをずらしてくる可能性が高いとみている。また、日本でのMacBookやMacBook Air新製品は為替レートの改定も行われなかったため、従来比で若干割高の水準に留まっている。もし、MacBookシリーズの新製品購入を考えている方がいたら、不要不急であるならばWWDCくらいのタイミングまで待ってみることをお勧めする。

このほか前述のように、Appleの最近の傾向としてWWDCではソフトウェアの話に絞って、ハードウェア関連の発表を行わないこともあり、WWDCとはタイミングをずらしてMacBook Proの発表を行うのではないかという向きもある。だが、iPhoneなどの新製品が発表されるとみられる9月前には新製品を投入してくる可能性が高いため、遅くとも8月までには同製品について何らかのアップデートが行われるとみていいだろう。