米Appleは4月18日(米国時間)、同社の開発者会議「Worldwide Developers Conference (WWDC)」を米カリフォルニア州サンフランシスコにて6月13~17日の5日間にわたって開催することを発表した。本稿では、現時点でわかっているWWDCの注目ポイントをいくつかピックアップしていく。

WWDCのアピールはSwiftで

当初、WWDC16の開催日程はiOSの音声アシスタントである「Siri」に同日程を質問すると回答することで判明すると話題になっていたが、その後Appleからも正式に発表され、WWDCの公式ページがオープンしている。公式ページの内容は従来のものとは大きく意匠が異なり、カラフルなテキスト文字で彩られた開催告知文という非常にシンプルなものだ。筆者はアプリ開発者ではないものの、その文体は現在Appleがプッシュしている開発言語「Swift」の文法を模したものとなっている。実際、プレスリリース中でも説明がなされており、Swiftをはじめとした最新の開発環境やプラットフォームをアピールする狙いがあるとみられる。


プレスリリース中の説明文

"WWDC 2016 is going to be a landmark event for developers who are coding in Swift, and building apps and products for iOS, OS X, watchOS and tvOS. We can’t wait for everyone to join us ― in San Francisco or through the live stream."


さて、そのSwiftが初めて世に発表されたのが2年前にあたる2014年のWWDCでのこと。それから2年が経過し、どの程度利用が進んでいるのだろうか。開発言語の人気を示した「TIOBE Index」という指標があるが、昨年2015年末のデータではObjective-CとSwiftの人気が接近したことが大きな話題となった。一方で2016年4月時点での状況は、実はそれほど大きく変化していない

イメージ的にはSwiftの需要がそれほど増えたわけでもなく、むしろObjective-Cの人気が落ちてきて、両者が拮抗している状態に近いようだ。Apple的にはSwiftを含めて最新の開発環境の魅力を伝えつつ、デベロッパーのモチベーションを喚起すべくOS X (MacOS)やiOSの新機能アピールをWWDCで行っていくことになるだろう。

今年のWWDC 16の開催告知はSwift? で行う