アールエスコンポーネンツ(RSコンポーネンツ)は4月8日、Infineon Technologies(Infineon)のEtherCATスレーブコントローラ搭載ARM Cortex-Mベースマイクロコントローラ「XMC4800」シリーズの取り扱いを同日より開始すと発表した。

EtherCATは、EthernetをベースにしたFA・産業用途向けネットワーク規格で、正確な同期、異常診断、機能的安全性を実現するほか、他のバスシステムと比べてGPU負荷を低く抑えることができるとされる。

XMC4800シリーズでは産業機器間のEtherCAT接続を可能とするマイコンおよび開発キットで、EtherCAT開発を容易に行えるだけでなく、専用ASIC、メモリ、発振器などが不要となり、基板の省スペース化を実現するとしている。また、専用ロジックを搭載しているため、DSP、FPU、144MHz Cortex-M4コアといった処理能力をアプリケーションに割り当てることができる。

このほか、最大352KBのRAMと最大2MBのオンチップフラッシュメモリ、256のメッセージオブジェクトを備えた6つのCANノード、高性能ADC、DAC、デルタシグマ復調器モジュール、モータ制御用および汎用の取得・比較ユニット、サーボモータ位置検出インターフェース(POSIF)、安全重視の用途向けウィンドウウォッチドッグタイマー(WWDT)、システム制御ユニット(SCU)などのオンチップリソースを搭載している。さらに、Ethernet MAC、USBホストFull-Speed OTG機器、LEDおよびタッチセンサー式コントローラ、SDIO/MMCインターフェース、6つのユニバーサルシリアルインターフェースチャネルも統合されている。

加えて、Infineon製マイコンXMC4000シリーズとピンおよびソフトウェア互換のため、既存のXMC4000ベースの基板でハードの評価を行うことができるほか、Infineonの統合開発環境のDAVEに対応した評価用無料サンプルコードやBeckhoffスレーブスタックツールを利用することも可能だ。

XMC4800シリーズには、IC単品(パッケージタイプはLPQFP100、LPQFP144、LFBGA196から選択可)と評価キットがあり、いずれも同社オンラインサイト「RSオンライン」で購入することができる。