日本マイクロソフトは2日、都内で新社長就任および新年度経営方針記者会見を開催した。新たに同社代表執行役社長に就任した平野拓也氏は、「徹底した“変革”の推進」を新たな船出として掲げ、クラウドビジネスは元よりWinodwsデバイスを始めとするコンシューマーに対しての意気込みを語った。

ビジネス&コンシューマーで変革を起こす日本マイクロソフト

日本マイクロソフト代表執行役社長に平野拓也氏が就任し、前社長の樋口泰行氏が代表執行役会長になることは、2015年3月2日の記者会見で明らかにしていた。当時も述べていたように、社長交代は数年前から予定していたものの、平野氏自身が次期社長となることを知ったのは発表の約3週間前の出来事である。

そこから7月1日の社長就任まで、樋口氏と平野氏の2人3脚が始まった。後に登壇した樋口氏は「新社長1年目は人事采配が難しいため、この4カ月間は平野を中心として新しい体制を築いてきた」と述べている。それでは平野氏の発言を追いかけよう。

新たに会長職に就く日本マイクロソフトの樋口氏

最初に登壇した平野氏は、約10年前の日本マイクロソフト(当時はマイクロソフト)入社当時を振り返り、「ITやビジネスの環境が大きく変わった」ことを深く感じているという。「10年前のクラウド(ビジネス)は試行錯誤を繰り返していたが、今では多くのユーザーが本流として使っている。PC(が中心だったデバイス環境)からスマートフォンを含む多様なデバイスが使われるようになった」と、IT分野におけるスピードの速さを強調した。

新社長に就任した日本マイクロソフトの平野氏

3月の社長就任発表以降、平野氏には多くのパートナーから「日本マイクロソフトが変革するよい機会である」と関心の声を寄せられたという。平野氏は自身の役割として「日本で(日本マイクロソフトが)変革を進めていくのが、重要なテーマだ」と抱負を述べた。本社であるMicrosoftのCEOにSatya Nadella氏が就任したのは2014年2月。それ以降米国本社は“革新”に次ぐ革新を繰り返し、それまでのMicrosoftとしては考えられなかった施策を打ち出してきた。そして日本マイクロソフトも平野体制に移行し、その“変革”を国内でも実施していくのだろう。