大量の洗濯物も、首振り角度を変えればOK
次に窓枠に干したバスタオル、シーツなどで試した。今回はルーバーの角度を上下方向、首振りを90°に設定。洗濯物の幅に合わせて、ルーバーや首振りの角度を変えられるのは思っていた以上にとても便利だ。
しかし、前回の体操着のように少ない洗濯物では感じなかった、部屋の温度・湿度の上昇に驚いてしまった。洗濯物を風に当てて、その水分をいったん蒸発させてから除湿をするので、最初のうちは部屋の温度が上がり、湿度も高くなる。7畳ほどの部屋で部屋を閉め切り、乾燥コースの風量を「強」で稼働したところ、湿度が15%ほど上がり、室温も5℃ほど上昇した。
一歩部屋へ足を踏み入れるとムワッとしており、サウナ状態になっている。裸足で入ると、床もペタッとするほど湿度が上昇していた。洗濯物が増えれば増えるほど、当然ながら湿度も上がる。
洗濯物の水分が蒸発して乾き始めると、強力な除湿機能でグングン湿気を吸い取っていく。洗濯物がほぼ乾くと、温度は高いままだが、湿度は下がっていった。湿度が気になる人は、洗濯物が乾いても少し余分に稼働して湿気を取ったほうがいいかもしれない。
当たり前だが、乾かす面積が広ければ広いほど、乾燥に時間はかかる。我が家のように「子どもの体操着だけ早く乾かしたい!」という場合は、ピンチハンガーひとつで集中的に風を当てたほうが早い。
賢い「エココース」
エココースでも試してみた。エココースは室温の変化に合わせてヒーターの調節を行う。乾燥コースでは常にヒーターが「強」に設定されているのだが、エココースではヒーターの強さが「弱」「中」「強」の3段階となっている。
運転音が小さな夜干しコースは、風量が「弱」のみとなり、他のコースよりも吹き出し口がゆっくり動きながら、衣類乾燥と除湿を行う。つけっぱなしで寝ても全く気にならない音だ。それほど急がないのであれば、夜間に洗濯して部屋に干しておくのも便利だ。夜干しコースも試してみたが、朝にはしっかり洗濯物が乾いていた。
気になる消費電力は、乾燥コースの風量「強」で600W前後。室温25℃の日中にスタートさせたエココースは、300W前後で推移していた。運転時間は長くなるものの、トータルではエココースが2割ほど電気代がオトクになるようだ。我が家の縦型洗濯乾燥機での乾燥は、常に1,000W以上を消費するわりに、長時間乾燥しても生乾き状態だ。サーキュレート ドライを使った方が、電気代も抑えられる。洗濯乾燥機とはちがって、シワもつきにくく、衣類の傷みが少ないのもうれしい。