NTTドコモは13日、2015年夏モデルの新製品発表会を開催した。その中で折りたたみ式フィーチャーフォン「ドコモケータイ」の新製品として、Android OSを搭載した2モデルが発表された。いわゆるガラホ、ガラスマと呼ばれる端末だが、実力はどのようなものだろうか。富士通の「ARROWS ケータイ F-05G」をチェックしよう。

ARROWS ケータイ F-05G

見た目はガラケー、中身はAndroid

「F-05G」は、富士通のフィーチャーフォンの最新モデルだ。スマートフォン/タブレット製品のシリーズ名である「ARROWS」を名乗っていることからわかるように、OSにはAndroid 4.4.4を搭載しているが、ユーザーインターフェースは完全にフィーチャーフォンのものを被せてあるため、ユーザーからはAndroidらしい面を見ることはほとんどないだろう。

ボタンでの直接起動や十字キーでの操作感などは完全にガラケーのそれ。まったく違和感はない

本体情報を確認すると、Android 4.4.4の文字が見える

ハードウェアの外見は、外部ディスプレイを装備していることや十字キーを中心とした操作系などを含め、従来のフィーチャーフォンそのものだ。ヒンジ部分左側のオープンアシストボタンを押して開くのも、スマートフォンに慣れてしまうとすっかり懐かしいというか、物珍しい行為になるから不思議だ。

ディスプレイは3.4型でワイドVGA(480×854ドット)と、今時のスマホと比較するととだいぶ控えめだ。タッチ操作には対応しておらず、基本的に選択は十字キーで行う。バッテリーは1,700mAhだが、フィーチャーフォンらしく待受時間は約930時間(=約39日弱)、連続通話も約520分と、スマートフォンの常識を大きく超える数値を達成している。

メモリカードスロットが見当たらないが、これはmicroSDカードスロットがバッテリーの下に埋め込まれている。前モデルにあたる「F-07F」も同様の処理になっていたが、カードの抜き差しのたびに電源をオフにしなければならないのは少々面倒くさい。UIMカード(=SIMカード)もバッテリーを抜かないと抜き挿しできない位置にある。なお、F-05GではnanoUIMが採用されている。現在microSIMを使っているユーザーはSIMの交換が必要だ。

microSDカードスロットはバッテリーの下にある。UIMカードはバッテリーの上側にあるのだが、バッテリーを外さないと抜き差しはできない

本体底側には卓上ホルダー用の充電端子がある。このあたりも実に「ケータイ」っぽい

microUSBポートはオープンアシストボタンの下側にある。もちろんここからも充電可能だ

マナーモードボタンなども完全にガラケーのそれを踏襲しており、既存のガラケーユーザーには安心感が高そうだ