速度はどうなる?

無線LANは、11nで150~300Mbps、11acでは433Mbps~1.7Gbpsが製品化されている(規格上は11nが最大600Mbps、11acが最大6.9Gbps)。11acは使用する電波の特性上、2.4GHzを使う11nよりも障害物に弱いという不利はあるのだが、それでも同じ環境で比較した場合、11acが11nと同等以上の性能を期待できる(子機も11acをサポートしていれば、だが)。

同じ規格をサポートする機器の中でも速度の違いが出てくるのは、無線LAN規格が必須とする機能と、オプション扱いの機能があり、どれを採用するかは製品次第だからだ。このあたりは価格の項で説明したように、高額な機種ほど高性能になると考えていい。

また、クライアント(子機)側が規格や機能をサポートしていなければ、期待した性能は発揮できない。たとえばiPhone 6は11acに対応しているが、内蔵するアンテナは1組のみなので、通信速度は最大433Mbps止まりとなる。あとでガッカリしないためにも、クライアント側のスペックもよく確認しておこう。

また、いくら伝送経路が早くても、データを読み書きするストレージがボトルネックになってしまうと意味がない。端末の性能によっては、必ずしも最大性能が発揮できるわけではないことは覚えておこう。