FUMMを活用した様々な展開に期待

記者説明会に登壇したKDDI 宣伝部 担当部長の塚本陽一氏は「靴型のウェアラブルデバイスだからこそ実現できる領域、分野に挑戦していきたい」と話す。例えば、FUMMの搭載センサーが地面の柄に反応することで、スマートフォンからナレーションが再生される。これを点字ブロックのように使えば、目の不自由な方の歩行支援として活用できる。

またGPSと連動したFUMMを子どもが履けば、歩いている位置や速度が分かる。これを車道を走るドライバーにリアルタイムで伝えれば、交通事故の防止に役立つ。帰宅時には、玄関でFUMMを踏み鳴らすことで、家の電気をつけたり、ドアの鍵を開け閉めするといった使い方ができる。このように、FUMMをキーデバイスとした様々な展開が期待されている。

KDDI 宣伝部 担当部長の塚本陽一氏。FUMMは、“スマホの次”を作ることを目指したau未来研究所のハッカソンにより誕生した

開発に協力したニューバランス ジャパンのブランドコミュニケーションチーム 小澤真琴氏は「弊社では昨年から、子どもたちに“身体を動かすことを通じて健康になってほしい”という願いを込めた活動を展開している。そんな折に、今回の話をいただいた。シューズだけでは実現できないことが実現できるのでは、と期待している」とコメント。グローバルで展開するニューバランス社だが、通信事業者と協力した取り組みは、おそらく今回が初めてとのことだった。

ニューバランス ジャパンの小澤真琴氏(右)