吸込仕事率は60Wだが、パワー不足は感じない

IC-S55KFは二重サイクロン構造を採用したAC駆動(家庭用コンセントに接続して使う)のサイクロン式掃除機で、吸込仕事率は60Wだ。60Wというとパワー不足だと感じられそうだが、吸込仕事率とはあくまでモーターの性能を表しているに過ぎない。

IC-S55KFでもIC-SLDC1と同様、木灰を吸い込ませてみたのだが、こちらもダストカップが満タンになるのにかかった時間は1分ほどだった。なお、動作音は約62dBだった。

アタッチメントとの組み合わせで用途が広がる

IC-S55KFはサイクロン式なので、ダストカップやサイクロンユニットなどを定期的に掃除する必要がある。ダストカップはボタンを押すことで開き、たまったゴミを捨てる際は手を汚さずに済む。これを面倒だと思うようであれば、サイクロン式掃除機は使わないほうがいいだろう。とはいえ、ダストカップとサイクロンユニットは樹脂製のパーツで構成されており、ただ水洗いすればOKだ。

ゴミ捨てボタンを押すと、底部のフタが開いて手を汚さずにゴミを捨てられる

ダストカップとサイクロンユニット部分

IC-S55KFのフィルター

フィルターは、スポンジフィルターが2枚に排気フィルターが1枚。いずれも水洗い可能だ。ただし、排気フィルターは乾きにくいので注意が必要だ。消耗品としても入手できるのだが、欲をいえば、最初からフィルターをもう1セット余分に同梱してくれると親切だと感じた。

サイクロンユニットとダストカップは簡単に洗える

吸込仕事率は60Wと、一般的なAC駆動のものと比べると数値的にみれば劣るが、小型ブラシやすき間ブラシといったアタッチメントを取り付けた状態だと、IC-S55KFのほうがはるかに強力にゴミを吸い取れると感じた。床以外の掃除にも幅広く使いたいと考えるのならば、IC-S55KFを選んだほうが効率的だといえるだろう。

結局、どちらを選べばいいのか?

IC-SLDC1とIC-S55KFは同じスティック型掃除機ではあるが、かなり性格の異なる製品だった。IC-SLDC1は基本的に、手軽さを求める人のためのものだといえる。リビングに設置しておいて、気になる時にサッと掃除する。そんな使い方がピッタリだ。一方のIC-S55KFは、低価格かつコンパクトでありながら汎用性を持ったモデルだ。これ1台で部屋中の掃除を済ませたい、という人に特にオススメできる。