ヤーマンは、スカルプドライヤーとレイボーテ フラッシュの製品発表会を開催。発表会にはヤーマン 代表取締役社長 山崎貴三代氏のほか、同社 開発本部課長 酢屋優介氏、同社 開発本部部長 山中一範氏が登壇した。

髪を"乾かす"ことに無頓着な男性が多い

男性美容市場での取り組みを説明する山崎氏

まず山崎氏が登壇し、男性美容市場の展望とヤーマンの戦略を説明した。山崎氏は「ヤーマンはこれまでも新しい市場を自分で作り出してきた。今回の新製品でも、男性美容のジャンルにおいて新しい市場を作り出したい」と意気込みを語った。

山崎氏によれば、ヤーマンが注目している市場は「スカルプケア」と「ムダ毛ケア」の2つだ。スカルプケアでは、シャンプーや育毛剤などが世間に広く浸透しているなか、"乾かす"役割のドライヤーには男性があまり気を使っていないことに着目した。そこで、頭皮のケアに特化したドライヤーである「スカルプドライヤー」を開発するに至ったという。

ヤーマンはこれまでも新たな市場を開拓してきた

男性美容でこれから取り組むのはスカルプケアとムダ毛ケア

また、ムダ毛ケアでは、女性向けの脱毛器で流行している光脱毛器を男性でも使えるようにと、レイボーテ フラッシュを開発した。ユニセックスなデザインとなっており、ワキやヒゲなどにも使えるのが特徴だ。

ドライヤーではなく"頭皮ケア家電"

スカルプドライヤーを紹介した酢屋氏。指を引っ掛けるためのサイドグリップなど、使いやすさにもこだわったという

続いて、酢屋氏がスカルプドライヤーを紹介した。酢屋氏はまず、男性の頭皮ケアの現状を「約半数の人がドライヤーを使用していない」と指摘。しかし、ドライヤーを使用しないとフケが発生するといったリスクがあると説明したうえで、このたびのスカルプドライヤーは髪を乾かすだけでなく、理想的な頭皮環境を育むというコンセプトで開発されたと語った。

酢屋氏によれば、スカルプドライヤーはあくまでも"ドライヤー"ではなく「育む頭皮ケア家電」という新しいジャンルに属す。スカルプドライヤーを使用することで頭皮血流量の上昇が見られたり、ミノキシジル(育毛剤の成分の一種)の浸透量がアップしたり、という効果があったそうだ。また、髪を乾かす際の温風は髪にダメージを与えにくい60℃の低温風となっており、ドライヤーとしての機能にもこだわった。

ドライヤーを使用せずにいるとフケが増加するリスクがある(写真左)。スカルプドライヤーの使用後に頭皮血流量の増加が見られた(写真右)

ほかにも、育毛剤に使用されるミノキシジルの浸透量アップや、熱ダメージの低減が見込めるとする(中央の写真において、オレンジの線は皮膚を、緑の部分はミノキシジルを表している)

約60℃の低温風で髪を乾かすと、およそ1カ月の使用で"天使の輪"が出現した(下段の写真は白黒に加工されている)

3つのモードを効果的に組み合わせた頭皮ケアを提唱している

実際に筆者もスカルプドライヤーで頭皮をマッサージしてみた。「直接アタッチメントを当てると熱いのでは?」と心配していたのだが、実際そんなことはなく、ちょうどいい温度。スカルプHOTモードは約42℃の温風を吹き出すということだが、42℃というと少し熱めのお風呂くらいだろうか。耳の後ろから頭頂部に向かってマッサージしていくと、少し頭がスッキリするような感覚になった。

「フリクション」の筆跡が一瞬でまっさらに

レイボーテ プラスを紹介する山中氏

続いて山中氏が登壇し、レイボーテ プラスを紹介した。レイボーテ プラスは、黒いものにだけ反応する光を照射してムダ毛を処理する光脱毛器。皮膚水分量の増加や、黒ずみが目立つ毛穴の減少を期待できるとする「美肌波長を含む光」である「レイボーテ フラッシュ」を採用している。

ムダ毛ケアの効果をワキで実験

レイボーテ フラッシュを採用。日本人の肌色に合わせて特定の波長域を強めている

レイボーテ フラッシュの使用後に見られた変化

肌に当てた状態でないと照射できない仕組みになっている(写真左)。照射後はクールプレートを押し当てて冷却(写真右)

黒い線は熱で消える「フリクション」で描かれたもの。そこへフラッシュを当てると、みごとにまっさらになる(写真左はフラッシュレベル10、写真右はフラッシュレベル1で照射したもの)