The Vergeによれば、米Googleは次回のAndroid Wearのアップデートで同OSを搭載したデバイスのWi-Fi機能を有効化する計画だという。もともとバッテリ消費を抑えるためにBluetoothでも省電力なBluetooth Low Energy (BLE)の利用が推奨されるスマートウォッチだが、最近のAndroid WearではWi-Fi機能を搭載するものが増えており、さらについ先日詳細が公開されたApple WatchもまたWi-Fi接続機能を有するなど、標準機能となりつつある。

このWi-Fi機能の有効化により、Android Wearの使い勝手は大きく変化する可能性がある。まずBluetoothなしでインターネット接続が可能となるため、スマートフォンとのペアでの運用が前提だったスマートウォッチは、ある程度独立しての動作が可能になる。近くにスマートフォンがなくても通知を受けられたり、最新の情報アップデートが得られるなど、比較的身軽に持ち運んでの運用が可能だ。またLGのUrbane LTEのようにLTE接続機能を備えた製品さえ登場してきており、従来のスマートウォッチの概念が少しずつ変化している。

MWC 2015で発表されたLGのUrbane LTE。Wi-Fi接続だけでなくLTEにも対応

またApple Watchは事実上iPhoneとのペアで運用されることが前提となっており、一種のベンダーロックイン状態でiPhoneユーザー向けの追加周辺機器の体を成している。その意味ではAndroid Wearはより柔軟な運用が可能で、プレミア性よりもむしろ手軽さを前面に推しだしてくることになるかもしれない。