音声アシスタント機能「Cortana」をデスクトップ用OSにも搭載

コンシューマ向けの新機能についての説明では、すでにテクニカルプレビューにも搭載されているように、スタートメニューが復活したほか、新着メールやリマインダなどの通知が並ぶ「アクションセンター」などを紹介。また、Windows Phoneの音声アシスタント機能「Cortana」がデスクトップ用OSにも搭載され、ファイル検索などさまざまなシーンで利用可能になっていることが明らかになった。

すべての機能が公開されたわけではないが、Windows 8のインターフェースがブラッシュアップされ、デバイスごとの特性に合わせたインターフェースもわかりやすく、ユーザビリティは確実に向上していることが確認できた。

また、デスクトップとモバイルの双方で利用できる「ユニバーサルApp」が標準でも多数搭載され、こうしたアプリではデスクトップ/ノートとスマートフォン/タブレット間で同じアプリを共通の操作で利用できることが強調されていた。

画面左下にスタートメニューが復活。Windows 8風のメニューも表示できる

アクションセンターはWindows Phone譲りの機能。Macの「通知センター」とかなり似ている

Cortanaはアップルの「Siri」などと比べても、かなり自然な発音。会話による学習機能を備えるほか、Windows検索などもCortanaに統合されるようだ

ミニタブレット/スマートフォン用Windows 10のデモにはマイクロソフトの「Lumia 1520」が登場。日本では未発売ながら、6インチ・フルHD液晶と2000万画素のカメラを搭載するWindows Phoneのフラッグシップモデルだ

Windows Phoneにも「Office Universal Apps」が提供される。ストアアプリとして提供され、操作感や機能はiOSやAndroid版に近いように見える

ミニタブレットやスマートフォンでは全画面表示が基本だが、画面を上から下にスワイプし、途中で左右にスワイプすると画面が分割され、同時に2つのアプリを表示できる

今回の発表で注目される点は、1年間限定とはいえ、Windows 7/8.1からWindows 10へのアップグレードを無料で行うと宣言したことだろう。これまでの同社のOSビジネスからするとかなり大胆な転換となるが、OSの乗り換えを助長し、開発やサポートの障害となるバージョンの分断を縮小するという点では合理的な判断でもある。

マイクロソフトとしてはWindows 10でデバイス間のギャップ解消やユニバーサルアプリの充実、ストアの統合などを進めたいことから、無料でアップグレードを提供するだけのメリットがあると判断したのだろう。

しかし一方で、ハードウェアメーカーにとってはアップグレードに伴う買い替え需要を阻害しているとも受け取れるため、反発も予想される。いずれにせよ、この発表により、どれだけのユーザーがWindows 10に移行するかが非常に注目されるところだ。