まとめと考察
まず、やたらにグラフが多くてすみません。最初はローエンドとハイエンドを一つのグラフにまとめてみたのだが、さすがに8種類のパターンを収めるとグラフがひどく見づらくなってしまった。
また結果の最大値はハイエンド側の結果に依存するので、ローエンド側の細かい差異がグラフから読み取りにくくなってしまった。そんな訳であきらめてグラフを2つに分割した結果がこの始末である。
さて、それはさておき13のテストをしてみた結果で言えば、「Catalyst Omegaで性能があがるのはごくわずかなケース」ということになる。実際、BioShock InfiniteやThiefでは、それなりに性能が改善はされることが見て取れるが、それ以外のケースでは殆ど効果が無い。
もっともこれについては説明会の折にMakedon氏が「最適化というのは、それぞれのアプリケーションにあわせて細かく行う必要があるから、時間がかかる」と説明しており、実際そういう話だからすべてのタイトルに対応できる訳もない。
ではCatalyst Omegaには意味がないのか? というとそうでもない。細かく性能が落ちるシーンはいくつかあったが、大きく性能が落ちるケースは皆無だったし、実際に安定性は確実に増している。
特にA10-7850Kではそれが顕著に表れている。Catalyst 14.9では、3DMark以外にもMetro:Last LightとかFar Cry 2のようにBenchmark toolで駆動するタイプのテストがしばしば途中で中断していたのが、Catalyst Omegaではきれいに収まった。また平均フレームレートは変わらないものの、最小フレームレートが底上げされた例はいくつかあり、このあたりはCatalyst 14.9に対する明確なアドバンテージである。
過度な性能改善への期待は望めないが、安定性が増しているという一点だけでも、これをインストールする価値はあるだろう。