インタフェースの違い

Yahoo!キーボードもATOK for iOSも、基本的には標準のキーボードをベースに作られているため、それほど違和感なく乗り換えることができる。ただし、大きな違いがいくつかある。ひとつは、iPhone 6 Plus、及びiPadにおけるフリックキーパッド自体の大きさだ。

キーパッドが小さめなのはATOK for iOSをiPhone 6 PlusかiPadで使ったときのみ

Yahoo!キーボードは標準キーパッドと同じ

Yahoo!キーボードは標準のキーパッドと同じように全画面に表示するのに対し、ATOK for iOSは小さめのキーパッドを画面の右、または左に寄せるような形で表示する。こうすることで、iPhone 6 PlusやiPadの大きな画面でも指が逆サイドに届きやすく、片手打ちがしやすくなるというわけだ。

ただし、iPhone 6 Plusの場合、そもそも片手持ちでは右端をフリックすることもホールドが甘くなって危なっかしい。たしかにキーパッドが横に間延びしない分、フリックはしやすくなるのだが、片手持ちできるほどの恩恵はないというのが筆者の感想だ。ただし、これは手の大きさや指の大きさにもよるだろう。筆者の手は男性にしては少々小さめだ。

なお、この右寄せor左寄せ機能は、すべてのアプリで対応しているわけではない。標準アプリと、一部のアプリ以外は標準のキーパッドと同じように左右を目一杯使う形で表示される。

もう一つ、インターフェース面での違いが、英字/数字キーボードへの切り替えだ。Yahoo!キーボードは画面を左右にスワイプすることで切り替えるのに対し、ATOK for iOSは地球アイコンの横に設置されたATOKのアイコンをタップして切り替える仕様。ATOK for iOSの方がより標準のキーボードに近いが、直感的という点ではYahoo!キーボードのスワイプ操作に軍配が上がる。特にiPhone 6 Plusでは、ATOKアイコンが小さくて押しにくい。

Yahoo!キーボードはスワイプでキーボードを切り替えることができる

ATOK for iOSは標準キーボードと同じ切り替え方

もっとも、Yahoo!キーボードには、qwertyキーボード時に日本語入力ができないという弱点がある。つまり、日本語を入力するためにはフリックが必須。この点でATOK for iOS一択になる人もいるだろう。