操作面では、鏡胴部のコントローラーリングを使って任意の設定を直感的に変更できることが特長だ。初期設定の場合、絞り優先AEモードでは絞り値を、シャッター優先AEモードではシャッター速度を、プログラムAEモードではISO感度をそれぞれ1/3ステップ刻みで調整できる。カスタマイズによって、マニュアルフォーカスやホワイトバランス、ステップズームなどに割り当てを変更することも可能だ。

上位モデルPowerShot G1 X Mark IIの場合は、2つのリングが並んだデュアルコントロールリングを採用していたが、本モデルの鏡胴部は1つのリングのみとなる。デュアルリングに比べると設定可能な機能の数は少なくなるが、個人的には1つのほうがシンプルで分かりやすく感じる。

【左】コントロールリングの機能登録画面 【右】RING FUNC.ボタンの機能登録画面

リングが1つである代わりに、PowerShot G1 X Mark IIでは省かれていた露出補正ダイヤルを天面に装備する。設定値を常に目視で確認できる機械式のダイヤルであり、露出補正は素早く行える。

ボタンについては、背面にある「RING FUNC.」ボタンと動画ボタンの2つがそれぞれカスタマイズが可能だ。さらに、FUNC.ボタンを押して表示されるファンクションメニューの表示内容を変更したり、マイメニュー機能を使って必要な項目のみをメニュー表示させることもできる。このあたりをきっちりと設定しておくと、各種機能へのアクセス性はいっそうスムーズになる。

【左上】動画ボタンの機能登録画面 【右上】FUNC.メニューのカスタマイズ画面 【左下】画像再生の状態では、液晶上のドラッグ操作でさまざまな機能を呼び出せる

撮影機能としては、連写と画像合成によって星の動きを手軽に記録できる星空モードや、1回のシャッターで5種類のエフェクト付き写真を保存するクリエイティブショット、5種類のHDRモードなどを従来製品から継承する。さらに、2軸タイプの電子水準器やMFピーキング、フォーカスブラケット、Wi-Fiなどの機能も備える。

連写は秒間6.5コマに、動画はフルHDに対応。マクロモード時の最短撮影距離はワイド側5cm、テレ側40cmとなる。

【左】好きな設定の組み合わせを登録できるCモード機能にも対応する 【中】Wi-Fiの設定画面。スマホへの画像転送やリモート撮影などが行える 【右】マニュアルフォーカスの際に、ピント位置を強調表示するピーキング機能に対応