4つの周波数を効率よく利用して「快適」に

最後に、3つ目の軸となるのが「快適さ」である。

NTTドコモは4つの周波数帯を「クワッドバンドLTE」として運用しているが、これらを効率よく利用することで、昨年の同時期と比較して無線容量が2.4倍になり、最高2倍の通信速度が出せるようになったという。「実際の速度に関しては最大受信速度だけでなく、どれだけ無線容量を用意しているかが利いてくる」と大松澤氏は述べている。

加えて、都市部を中心としたトラフィックが集中する場所に高速LTEを増強しており、東京駅周辺や山手線圏内での快適な通信を実現していく。

特にトラフィックが集中するのは東京駅周辺や山手線圏内

他にも新幹線・全国主要63路線におけるパケット通信品質の向上や、大型商業施設等のLTE屋内エリア化なども進めている。すでに富士山の登山道は150Mbpsを達成しているという。また、一時期話題になった「パケ詰まり」現象に関しては、「現在はなくなってきている」とのことだ。

iPhone 6/iPhone 6 Plusでは「フルLTE」に加え「VoLTE」に対応予定

気になるiPhone 6/iPhone 6 Plusに関しては、キャリアアグリゲーションと225Mbpsの高速通信には対応していないものの、全国では2GHz帯と800MHz帯と活用して112.5Mbpsを実現。さらに東名阪であれば1.7GHz帯の150Mbpsに対応するとしている。この他、NTTドコモが他社に先駆けて6月から開始している、新通話サービス「VoLTE」への対応も検討しており、大松澤氏は「できるだけ早く提供したい」と述べた。