説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「今年のApple秋イベントは気合いが違う」の根拠は?』という質問に答えます。

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ここ数年、Appleは9月に大きなイベントを開催しています。昨年も一昨年も、iPhoneの新モデルはその会場で発表されました。イベントは招待制となっており、報道関係者やアナリスト、Appleの主要取引先が対象です。

今年もAppleから関係者向けに招待状が発送され、イベント開催日が9月9日と判明しました。しかし、例年と様子が異なるようです。それは、世界中の関係者宛てに米国で開催するイベントへの招待状が届いているということ。昨年と一昨年の9月は、米国のイベントで新iPhoneが発表されてからすぐ各国別のイベントを開催することで、世界各地に情報を発信していました。今年のイベントはカリフォルニア州クパチーノ市にある「The Flint Center for the Performing Arts」の1箇所で、8月28日時点では国別イベントの招待状が発送されたことは確認できていません。

過去にも米国で開催するイベントに世界中のプレスを招待することはありましたが、2010年の初代iPad発表イベントなど数えるほどです。初代iPadは当時のAppleにとって重要な戦略商品だったはずで、Apple本社の一大イベントとして世界へ向けて直接情報を発信したい、という意図があったことでしょう。すると今年のイベントも、初代iPadに匹敵するインパクトの新製品である可能性は大です。もしかすると、イベントではiPhone以外のまったく新しい製品が発表されるのかもしれません。

とはいえ、AppleにおけるiPhoneの位置付けを考えると、次のiPhoneにまったく言及しないのも不自然です。9月9日は斬新だがiPhoneとの関係も深い新製品か、世界中のプレスを集めて直接情報を伝えたいほど強力な新iPhoneか、どちらか(あるいは両方)が発表されると見ていいのではないでしょうか。

9月9日のイベントは、クパチーノの「The Flint Center for the Performing Arts」に世界中のプレスが集められて開催されます