キヤノン「EOS M2」は、手のひらサイズのコンパクトボディに、APS-Cサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラだ。その魅力のひとつは、多彩なEF、EF-S、EF-Mレンズのすべてが利用できること。長期レポートの第1回は、基本レンズである標準ズームと、アダプターを介して装着できる低価格の単焦点レンズを取り上げよう。
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キヤノンのミラーレス「EOS M」シリーズには、専用の「EF-M」レンズとして、今のところ標準ズーム、広角ズーム、望遠ズーム、広角単焦点レンズの4本がラインアップされている。まだ種類は豊富とはいえないが、いずれもコンパクトで使い勝手のいいレンズである。
このうち基本の1本といえるのは、EOS M2の各種レンズキットの付属レンズでもある標準ズーム「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」だ。ビギナーなら、あれこれと交換レンズを揃える前に、まずはこの標準ズームをきっちりと使いこなすことをオススメする。
スペック的に際立ったところはないが、低価格ながら写りは良好だ。解像感はまずまず高く、各種の収差は目立たないように低減されている。また210gと軽量ながら、外装やマウント部に剛性感の高い金属素材を採用している点もポイントが高い。同社の一眼レフ「EOS Kiss」シリーズのキットレンズに比べ、見た目の高級感で上回る。
下の写真は、この標準ズームの18mm側で写したもの。露出をややオーバー気味に設定することで、夕方ながら昼間のような明るいイメージにしてみた。
マニュアル(F5.6 1/15秒) ISO100 ホワイトバランス:オート 焦点距離:18mm レンズ:「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」(原寸大画像を見る) |
次の写真は、同じ場所で外部ストロボを発光させて撮ったもの。撮影時刻はほぼ同じだが、こちらは露出を2段下げることで、背景を見た目に近い明るさで再現した。ストロボのオン/オフによって、まったく雰囲気が異なる写真になることが分かるだろう。
マニュアル(F5.6 1/60秒) ISO100 ホワイトバランス:オート 焦点距離:18mm レンズ:「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」(原寸大画像を見る) |
次は、同じく外部ストロボを使いながら少しトリッキーな撮り方を試したもの。シャッター速度を1/5秒の低速にセットし、シャッターを切ると同時にあえてカメラを動かすことで、ブレを作り出した。
マニュアル(F8 1/5秒) ISO100 ホワイトバランス:オート 焦点距離:18mm レンズ:「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」(原寸大画像を見る) |
また「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」は、接写に強いことも特長だ。最短の撮影距離はズーム全域で25cmで、最大撮影倍率は0.25倍。マクロレンズほどではないが、ちょっとした接写が楽しめる。