iPhone 5sに採用された指紋認証機能「Touch ID」。その後発売されたiOSデバイスには搭載されていないものの、指紋認証技術のAuthenTec社を買収していることを踏まえれば、iPhone 5sの1代で終わる技術とは考えにくい。少なくとも数年はiOSデバイスに継続採用されるにちがいない。

そのTouch IDだが、利用に際し「アナログなセキュリティホール」の不安がつきまとう。自分の意思でホームボタンに指先を重ねるのならばともかく、誰かに強制されたら、あるいは自分の意識がないときに指を載せられたら、たやすくロック解除できてしまうからだ。脅かされたうえで強制される場合は仕方ないにしても、寝ているすきに指をポンと載せられたら……隠し事が白日の下に晒される危険がある。なにもやましいことがなければいいが、内心ハラハラしている向きも少なくないはずだ。

心配でいてもたってもいられない、そんなときは就寝前にiPhoneを再起動しよう。再起動直後はTouch IDが無効化され、パスコードを入力しないかぎりロック解除できないため、寝ているすきに指を載せられ……という心配はなくなる。電源をオフにしておくと電話を着信できないなどの弊害が生じるが、再起動しておけば問題ない。ただし、慌ててパスコードを入力するとかなりの確率で失敗するため、就寝中のに着信があったときには注意すること。不用意に慌てると、かえって疑われることになるので逆効果だ。

操作手順をカンタン解説

1 本体右上のスリープボタンを長押しし、現れたスライダーを右方向へフリックすれば電源がオフに。その後スリープボタンを押してiPhone 5sを再起動する

2 再起動後に最初のロック解除を行うときには、必ずパスコードを入力しなければならない。このしくみにより、"寝ているすきの指紋認証"を予防できる