35年前の7月1日は、ソニーが初代「ウォークマン (WALKMAN)」を発売した日だ。1979年のことで、ウォークマンとともに音楽を持ち運ぶという新たなライフスタイルが誕生した。
ウォークマンは、ヘッドホンで音楽を聴くという、それまでになかった文化を世界に広げた小型カセットプレーヤーだ。初代ウォークマンの型番は「TPS-L2」で、発売当時の価格は33,000円。カップルで音楽を楽しめるようにヘッドホンジャックを2つ備えていた。発売前には「録音機能なしでは売れない」という社内外の声があったが、それを覆して大ヒットした。
続いて1981年には2代目となる「WM-2」を発売。爆発的な人気を誇り、ウォークマンのスタイルを確立した。WM-2は、まずはじめにデザインが決まり、それに合わせてエンジニアが設計するという、当時の常識とは逆の手順で開発された。TPS-L2より軽量になったうえに、メタルテープ対応、アンチローリングメカ搭載など音質を重視した設計となっていた。