ただ、キャリアと同じサービスが提供されるかというと、必ずしもそういうわけでもなく、例えば通信速度に制限を設けた"低価格帯"サービスが基本。低速度で使いたい放題のサービス、高速の上限制サービスなど、制限と価格の組み合わせが豊富という特徴もある。
ただし、基本的にはNTTドコモの回線網を使っているサービスがメインなので、当然利用できる端末というのはNTTドコモの販売端末(一部、海外向けに販売されている端末は使える場合もある)ということになる点は注意したい。
一応、KDDI端末向けのMVNOとしてケイ・オプティコムの「mineo」がある。しかし、KDDI端末向けの唯一の選択肢といってもよく、今後のサービス拡大が期待されるところ。というか、「mineo」しか選べないなら価格競争もおこらず、料金は高いまま。消費者としては対応サービスが増え、NTTドコモ端末向けのMVNOと同等の価格になればとも思う次第。
で、実際にMVNOを利用するには、端末を用意するだけでなく、対応した"サービスを購入"する必要がある。例えば、ビックカメラの「BIC SIM」なら、ビックカメラ実店舗のほか、オンラインショップ、Amazonなどのネットショップを利用すればよい。ただし、端末によってSIMの形状は異なるので、あまり詳しくないのであれば、店舗にて店員に聞くのがよいだろう。
また、SIMの種類も例えばSMS対応、音声通話対応といったデータ通信以外の付加価値のあるモデルや、通信速度、データ量上限の異なるモデルがラインナップされている場合がある。自分に合った製品を選ぶようにしよう。
実際にSIMが用意できたら、端末に挿入して準備は完了……とはならない。まず、SIMの開通手続きが必要だ。なお、開通手続きは利用するMVNOサービスによって異なる。例えばフリーダイヤルに電話する方法やオンライン手続きといった方法がある。電話ならすぐだが、オンライン手続きが必要なケースだと通信の確立された環境が必要であり、普通に考えれば自宅(あるいは会社、漫画喫茶とか?)で開通作業を行うことになる。