iOS 8では、システムが異種アプリ間やシステム/アプリ間を橋渡しします。アプリAの機能をiOSが中継しアプリBに渡すことで、アプリAの機能を直接アプリBから利用できるようになります。機能はアプリAのサンドボックス上で動作しますから、セキュリティは維持されます。

あるアプリの機能をシステムが中継して他のアプリに渡すことにより、アプリ間連携が実現されます

画像編集アプリを例に説明してみましょう。これまでのiOSでは、サードパーティー製カメラアプリで撮影した写真は、いちどカメラロールに保存しないかぎり他のアプリで編集できませんでしたが、iOS 8からはカメラアプリを操作したまま他のアプリの機能を使い写真を編集することが可能になります。基調講演では、iOSに標準装備のアプリ「写真」を利用し、画像をサードパーティー製アプリ「Waterlogue」で加工するデモを行っていましたが、これはアプリ間連携が可能になったiOS 8だからこその機能です。

基調講演では、iOSに標準装備のアプリ「写真」から他の画像編集アプリの機能を呼び出すデモが行われていました

連携はシステムとの間でも可能になります。通知センターにサードパーティー製アプリの機能を「ウィジェット」の形で表示すれば、通知を受けたオークションアプリの機能を使いそのまま落札、といった使い方もできます。基調講演では、Safariに表示された日本語を「Bing」の機能で翻訳するデモも行っていました。

アプリの機能は「ウィジェット」として通知センターに提供することも可能です