撮像素子は、1型(13.2×8.8mm)有効2,010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。写りは、画面四隅までシャープネスの高い像が得られる。より大きなセンサーを採用したレンズ交換式の「α」シリーズに比べると、さすがに細部の解像力で一歩見劣りするが、それでもA4以上の印刷にも十分すぎる高精細だ。また、クリアな色再現についても好印象を受ける。

感度はISO125~12800に対応し、拡張感度としてISO80と100も洗濯可能。高感度ノイズは目立たないように低減され、個人的にはISO1600くらいまでは実用的に感じる。

トータルとしては、画質と機能、使い勝手の3拍子が揃った、内容の濃い高級コンパクトに仕上がっている。最近では小型軽量と高画質を兼ね備えたミラーレスカメラが数多く登場しているが、ミラーレスよりもさらに小さくて軽いボディを求める人にとっては魅力的な製品だ。個人的な要望を述べるなら、AFスピードの高速化に今後期待したい。本機のAFはコンパクトデジカメとして特に遅くはないが、近ごろの高速ミラーレスに比べると、特に暗所ではAF合焦にややもたつきが見られる。

発売日時点でので実勢価格は9万円前後。コンパクトデジカメとしては少々高めだが、前モデルでオプションだったビューファインダーが標準装備することを考えれば、納得できる価格なのかもしれない。

撮影モード:絞り優先AE(F1.8 1/125秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO125 WB:オート クリエイティブスタイル:スタンダード 焦点距離:8.8mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先AE(F1.8 1/125秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO640 WB:オート クリエイティブスタイル:スタンダード 焦点距離:8.8mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先AE(F1.8 1/125秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO1600 WB:蛍光灯 クリエイティブスタイル:スタンダード 焦点距離:8.8mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先AE(F8 1/320秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO125 WB:オート クリエイティブスタイル:ビビッド 焦点距離:8.8mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先AE(F5.6 1/30秒) 露出補正:±0 感度:ISO125 WB:太陽光 クリエイティブスタイル:ビビッド 焦点距離:25.7mm(原寸大画像を見る)

撮影モード:絞り優先AE(F2 1/125秒) 露出補正:-0.3 感度:ISO125 WB:オート クリエイティブスタイル:ビビッド 焦点距離:8.8mm(原寸大画像を見る)