ネクスは4月30日、ロボット関連製品を展開するヴイストンと介護ロボットの共同開発を開始したと発表した。

ヴイストンは、ロボット関連製品の開発・製造・販売を行っており、2足歩行をするロボットや全方位センサを組み込んだロボットの開発・製造に定評がある。CMや雑誌にも多数取り上げられ、デアゴスティーニ・ジャパンの「週刊ロビ」に付属する2足歩行ロボットキット「Robi」のCPUボード、センサボードの開発にも協力している。また、小学生ほどの大きさがある2足歩行ロボットを安価に開発するなど、センサ・モータ技術に独自のノウハウを蓄積している。

今回の共同開発は、ヴイストンが開発する介護ロボットに対し、ネクスの通信モジュールを組み込むことで、将来的に介護ロボットの遠隔制御や状態監視、高齢者の見守り、音声や画像の送信、ロボットのソフトウェアのアップデートなどを実現することを目的としている。また、ネクスの子会社でシステム開発会社であるネクス・ソリューションズ(ネクスSL)にて、ロボットから収集したデータを蓄積するサーバやそのデータを活用し役立てるためのアプリケーションの開発を行うことで、スタンドアローンのロボットでは実現できない様々な可能性・拡張性を付加させることができるという。

さらに、ネクス子会社で介護施設向けASPサービスの提供を行うCare Online(ケアオンライン)では、取引先である全国71法人400以上の施設との顧客インタフェースを持っている。そして、開発に当たっては、サイバーダインのロボットスーツHALなどの介護現場への試験導入や、自らも介護ロボット研究の実績がある、都内最大級の介護施設運営法人と提携することで、高齢者にとってユーザビリティが高い製品、また介護者側の視点で必要な機能を実装するため、介護施設におけるマーケティングや試作機の導入を繰り返しながら、実際の介護現場で必要とされる介護ロボットの開発を目指すとしている。

開発・販売のフロー図

ヴイストンの大型2足歩行ロボット「Vstone Tichno」