エンタープライズ事業としては、1つめの一部、4つめと5つめの合算の数字が対象となるが、Wall Street Journalが同社2014年度第2四半期決算(2013年10-12月期)の時期に公開した記事によれば、エンタープライズ比率が売上全体の3分の2ほどに該当するという。筆者の認識では以前まではコンシューマとで半々か、ややコンシューマのほうが強いと認識していたので、5年ほどかけてエンタープライズへのシフトが少しずつ進んでいる感じだ。
興味深いのが「Devices and Consumer Licensing」事業に関する部分で、2014年度第1四半期と第2四半期ともに大きな減少傾向にある。
原因はWindowsライセンスとOffice販売の減益で、後者のOffice販売については「Office 365 Home Premiumへの顧客誘導によるもの」との明記があり、「Devices and Consumer Other」または「Commercial Other」への売上シフトを意図的に進めていることがわかる。Windowsライセンスについては「Pro」と「non-Pro」の2つのカテゴリがあるが、前者がWindows Pro (Professional)の上位版製品で、後者がそれ以外の低価格ライセンスを対象にしたWindows製品だとみられる。
Proについては企業向けも含め微増傾向にあるものの、non-Proカテゴリについては前年比20%以上の減少など落ち込みが激しい。特に中国市場での減少が激しいことが示されており、PC出荷台数減少とさらなるライセンス価格引き下げ圧力が高まっている結果だとみられる。先進国でPC出荷が横ばいまたは減少傾向となるなか、少し前までは中国市場がPC成長のドライバーとなっていたが、これが少しずつ崩れつつあるようだ。
結果、Microsoftが当面目指しているのは、次のような事業形態だとみられる。
Windows上位製品についてはライセンスモデルを維持する
Officeは365を中心としたサブスクリプション型へ
エンタープライズは既存事業を維持しつつ、さらに顧客ベースを拡大
XboxやSurfaceなどデバイス販売は、Xbox LiveやBing等のオンライン事業への誘導を主軸に
2014年時点ですでにだいぶシフトが進んでいると思われるが、上記ビジネス形態で現状売上の8~9割を少なくとも達成し、残りはさらなるビジネス機会拡大に振り分けていくのが狙いだと考えている。"残り"とは、収益貢献度の低い「non-Pro」といったWindowsでもライセンス料金の低い製品や、間口を広げるための「デバイス」に該当するものだ。