光学30倍の距離感を実感するため、本機とともに城南島海浜公園に足を運んでみた。ここは羽田に離発着する航空機ルートの真下にあり、旅客機を大きく見られるうえ、海を挟んで対岸に羽田空港を臨むことができるのだ。とはいえ、もちろんそれ相応の距離はある。

対岸の羽田空港。焦点距離25mm相当 1/400 f4.0 ISO100(原寸大画像を見る)

駐機している旅客機がはっきり映る。750mm(相当) 1/160 f6.9 ISO125(原寸大画像を見る)

まずは、広角側(焦点距離25mm相当)で撮影したのが左の写真。そして、望遠端(35mmフィルム換算時の焦点距離750mm相当)で撮影したのが右の写真だ。なんと、羽田空港に駐機する旅客機がここまで大きく、しっかりと映るのだ!

さらに、デジタルテレコン(2倍)を使うとここまで大きく映る(下の写真参照)。さすがに等倍で見ると画質的にはキツイものの、テレビやタブレット、PCのモニターにフィットさせて見る分にはまったく問題ないことがおわかりいただけるだろう。焦点距離1,500mm相当の画像においても、機体のレターがしっかりと読めるほどシャープだ。

デジタルテレコン(2.0倍)を使用。焦点距離50mm相当 1/320 f4.0 ISO100(原寸大画像を見る)

デジタルテレコン(2.0倍)を使用。焦点距離1,500mm相当 1/160 f6.9 ISO125(原寸大画像を見る)

普通、光学30倍ともなると、レンズ構造的な画質劣化やF値の低下、視野移動の大きさによる極度の手ブレ可能性、合焦の難しさなど、撮影の障害となる問題が次々と生じるものだ。それにも関わらず、PowerShot SX700 HSは普及価格帯のコンパクト機ながら、これらの問題を十分実用できるレベルでクリアしていることに驚かされる。

もちろん、これらのズームレンズ性能は動画撮影においても大きな武器といえる。以下にフルHD、60fpsの動画サンプルを掲載した。夕刻の撮影と意地の悪い条件にも関わらず、ズーム速度や合焦精度の高さがよくわかる。

PowerShot SX700 HS 動画サンプル1

PowerShot SX700 HS 動画サンプル2