イノベーション東北プロジェクトとは?

同社シニアマーケティングマネージャーの根来香里氏は、2013年5月に参画したイノベーション東北というプロジェクトについて説明した。一例を挙げると、気仙沼市に在住する寿司職人が、地元で寿司屋を再建するにあたり「人のつながり」を表現するロゴを募集したところ、ウェブデザイナーが応じた。また気仙沼市の女子高校生が乾物の新製品をつくり、地元の名産にしていきたいと考えていたところ、ウェブマーケティングの担当者や料理人が応じ、SNSでの発信やレシピ提供などを引き受けたという。

登壇するシニアマーケティングマネージャーの根来香里氏。「イノベーション東北は、支援を必要とする被災者と支援できるスキルをもつ人を結びつける仲人のような仕事」と語った

登録事業者は193社、全国から集まったサポーターは224名、支援要請プロジェクトは431件、うち実際に支援が行われている事例は276件に上る。サポーターからは「自分のできることで復興を支援できる」といった声が寄せられているという。3月から新たに9つの企業団体が加わり、25のサポーター企業・団体と組むことが決定した。

登録事業者は193社、全国から集まったサポーターは224名、支援要請プロジェクトは431件、うち実際に支援が行われている事例は276件に上る

東日本大震災では、各地の避難所に安否情報を伝える貼り紙が貼られた。Googleでは貼り紙を撮影した写真を元に、全国の人がテキストに打ち直せる場を提供。この「避難所名簿共有サービス」により、14万件の安否情報がオンラインで参照できるようになった。イノベーション東北の発想は、このサービスが起源になったものだという。

イノベーション東北の発想は、避難所名簿共有サービスが元になっている

根来氏は「東北には、素晴らしい取り組みを行っている人や企業がたくさん存在する。Googleでは、情報により人と人を結びつけることで、東北におけるビジネスを継続的に応援していきたい」と語った。