アンリツは2月26日、シグナリングテスタ「MD8475A」の機能を強化し、専用ソフトウェア「MX847570A」を用いて、スマートフォンなどのモバイル機器の試験を自動で行える「SmartStudio Manager MX847503A」を開発したと発表した。

モバイルブロードバンドサービスの多様化に伴い、スマートフォンなど携帯端末の高機能化、多機能化が進展し、開発工程における試験の負荷が高まっている。特に、ファームウェア更新時のリグレッション試験や各種アプリケーション使用時の消費電流測定は、様々な通信環境下で長時間にわたる作業が必要であることから、負荷の軽減が課題となっていた。

そこで、「MD8475A」の機能を強化するため、新たに「SmartStudio Manager MX847503A」を開発した。「MX847503A」と添付されている試験シーケンスを使用することにより、「MX847570A」を搭載した「MD8475A」と試験対象となるスマートフォンや携帯端末を遠隔制御でき、リグレッション試験や消費電流測定が自動で行うことができる。リグレッション試験や消費電流測定では、ファームウェア更新時に音声やパケットの発着信、SMSの送受信、ハンドオーバ時の動作検証など、様々な項目でスマートフォンや携帯端末の動作検証を行う必要がある。

今回開発した「SmartStudio Manager MX847503A」と試験シーケンスを用いたテストシステムは、これらの試験が自動でできる。試験項目ごとに、「MD8475A」やスマートフォン、携帯端末を操作する必要がなく、リグレッション試験を効率よく行える。また、「SmartStudio Manager MX847503A」の試験シーケンスは、グラフィカルなフローチャートと機能ブロックの組み合わせとなっている。これにより、無線知識やプログラミング知識がなくても、カスタマイズが可能。用途に応じたシーケンスが容易に制作でき、試験できる。

アンリツのスマートフォンなどでの自動試験向けテスタ用ソフトのイメージ