ソニーモバイルコミニュケーションズは、スペイン・バルセロナで開催されている「Mobile World Congress 2014」で新たなスマートフォン「Xperia Z2」「Xperia M2」、タブレット「Xperia Z2 Tablet」、ウェアラブルデバイス「SmartWear」を発表した。これらの製品の責任者である商品企画部門・UX商品企画部統括部長・黒住吉郎氏に話を聞いたのでお伝えする。

黒住吉郎氏

Xpeira Zシリーズは、ソニーモバイルのフラッグシップスマートフォンのシリーズ。Xperia Z2は最新モデルとして、これまでのデザインを踏襲しつつ、新たな機能を搭載している。

年末から試作機を使っているという黒住氏は、特に気に入っている点としてディスプレイをあげる。ディスプレイサイズは5.2インチのフルHDで、Xperiaシリーズとしては初めてIPS方式を採用。視野角がさらに向上し、「絵が浮き出ているように見える」としている。 液晶の明るさ自体は変わらないが、Live Color LED技術を搭載したことで、より色域が向上。同社のテレビ「ブラビア」シリーズと同等になった、としている。Live Color LEDでは、目に見える印象として「より明るく感じる」ようになっているそうで、黒住氏は「有機ELディスプレイと同じような印象になった」と強調する。

有機ELディスプレイを搭載したスマートフォンでは、サムスンのGALAXYシリーズが代表的だが、Xperia Z2と比べると、明るさにおいては同等で、さらに赤や緑などの色の再現、絵作りの部分でZ2がよりすぐれていると胸を張る。ディスプレイサイズはフルHD解像度のままだが、5.2インチに大型化し、さらに狭額縁化によって横幅はわずかに細くなった。Xperiaシリーズはあまり狭額縁化に積極的ではなかったが、今回は液晶サイズを大きくしつつ、コンパクトにまとめるために狭額縁化を図ったという。

もう1つの大型アップデートとして、黒住氏は4K動画への対応を挙げる。カメラでの4K動画の撮影機能に加え、MHL3.0対応のテレビであれば、ケーブルをつないで4K動画を出力できる点がポイントだ。さらに、4K動画の再生中にピンチ操作で画像を拡大すると、それに連動してテレビの表示も拡大される。4倍まで拡大しても、解像度はフルHDになるので、十分な画質でズーム効果が得られるわけだ。

さらに、イヤホンジャックに挿して使うステレオマイクをオプションとして用意。X-Y方式のマイクに「ドリフの髭と呼んでいる」という風防もセットになっており、より高音質で4K動画の撮影を可能にする。

オプションのステレオマイク。黒い部分が風防

装着するとこのような形になる

このステレオマイクのオプションは、Xperia Z2がデジタルノイズキャンセリングに対応したことも影響している。ノイズキャンセリング用に端子の極が増えたためで、逆に言うとステレオマイクは、Xperia Z2以降の製品にしか対応しないそうだ。