つまり、Mac 30周年の日に、世界中ですべての映像をiPhoneで撮影したということだ。「1.24.14」のメイキング映像を見ると、本来立派なカメラが載るはずの三脚やレールにiPhone 5sが固定し撮影している様子がわかる。


こうしたiPhone 5sのカメラによる撮影は、今回が初めてではない。iPhone 5sが発売される直前の2013年9月に行われたバーバリーのファッションショーをiPhone 5sで撮影している。最近、そのメイキング映像をコマーシャル映像化した作品を公開している。


この一連の映像を見ていると不思議な気持ちになる。自分の手元にあるiPhoneが、もちろんかなり多くの台数とカメラ以外のプロ機材が使われていることは確かだが、こうした映像を撮影するカメラが手元にあるという状況に、テクノロジーが静かにとんでもないところまで来ていることを表しているのではないだろうか。

確かにiPhoneをリリースする際にカメラ機能に重点をあてて紹介しているし、最新鋭の64ビットプロセッサA7もAppleが示した具体的な恩恵の多くはカメラ機能に向けられていた。しかしカメラアプリを見ると、そこまで高性能に見えないところもまたAppleらしい。

ただ撮影するだけで良い写真が撮れるというシンプルさの追究のために、こうした高性能を凝縮して活用しているというとても贅沢なカメラだということがわかる。