NECソフトと群馬大学(群大)理工学研究院分子科学部門は2月5日、次世代人工核酸による簡易検出センサの技術開発に着手したことを発表した。

これは、科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」に採択されたことを受けてのもので、これにより唾液や尿といった、生体を傷つけずに得られる検体から疲労・ストレスバイオマーカーを簡単に検出し、豊かな生活環境の構築の実現に向けたサービスの開発につながることが期待できるようになるという。

現在のバイオマーカーを用いた検査は、検体を検査機関に送付し、高価な大型分析機器で解析を行い、数日後にその結果が医師に送付され、それを患者に伝えるといった手間がかかるものとなっており、うつ病や慢性疲労症候群などの精神的ストレスによって引き起こされる疾患をその場で把握し、休息の必要があるかないかを判断することはできなかった。

今回の取り組みは、そうした課題を解決し、より簡便かつ高速にそうした判断を実現することを目指して実施されるもので、NECソフトからは同社が2011年に開発したDNAやRNAなどの核酸(アプタマー)取得技術や、酵素活性を持つ新規DNA配列を利用したアプタマーセンサなどの技術を、群大からは核酸の塩基部位に化学修飾基を導入した独自の人工核酸ライブラリーを設計・合成することで、低分子などのバイオマーカーに対して高い結合特異性、結合親和性を示す人工核酸アプタマーの創製技術をそれぞれ持ち寄ることで、唾液や尿といった、生体を傷つけずに得られる検体から疲労・ストレスバイオマーカーを簡易に検出することを目指すというもの。最終的には、簡易モニタリングキットの開発まで行われる見込みだという。

唾液で疲労やストレスを把握することが可能な簡易モニタリングキットのイメージ