カシオブース

International CES 2014のカシオ計算機ブースは、Bluetoothでスマートフォンと連携する時計を中心とした展開。CESの会場でもスマートウオッチが多く出展されているが、カシオはあくまで「時計」を重視した製品となっていた。

出展されていたのは「STB-1000」で、スポーツウオッチという位置づけ。時計としては、100都市35タイムゾーンに対応した世界時計、アラーム、ストップウオッチなどの機能を備えている。「G-SHOCK」ブランドは冠されていないが、100mの防水性能を備えており、一般的な用途やスポーツシーンでは問題なく利用できる。

STB-1000

スマートフォンと連携することができる

スマートフォンと接続、連携するのためインタフェースには、Bluetooth 4.0 LEを採用。対応するiOSデバイスやAndroidスマートフォンと接続できるが、今回は対応アプリがiOS向けだったため、基本的にはiPhoneと接続して使う。ただ、今後対応アプリが出れば、Androidでも利用できるようになる。

STB-1000は、ジョギングやサイクリングなど、健康や体力作りのためにスポーツをするユーザーを想定しており、iOS向けフィットネスアプリとも連携可能だ。対応するのはAvbioのRumeter、Walkmeter、Cyclemeterと、Wahoo Fitnessの4アプリ。

ランニングやサイクリングなどのフィットネス系での利用が想定されている

各アプリから取得した情報を時計(STB-1000)の画面に表示でき、例えば「ランニングのラップタイムを受信して時計に表示」といった機能を実現。スマートフォンアプリによる計測は便利で情報量も多いが、ランニング中などには見にくい。STB-1000を使うことで、必要な情報を簡単に確認できるようになる。

また、カシオの「CASIO WATCH+」アプリを使うことで、STB-1000を使った音楽コントロールや、電話/メールの着信通知をSTB-1000で受け取る、といった使い方も可能だ。スマートフォンの時間を受信してSTB-1000の時刻を合わせる機能や、STB-1000側からスマートフォンのアラームを鳴らすPhone Finder機能も搭載している。

CASIO WATCH+アプリからSTB-1000を操作できる

音楽コントロールはSTB-1000のボタンを利用する

アプリとSTB-1000の連携は、カシオと各アプリベンダーとの協業で実現しており、今後ほかのアプリへの対応も検討していくという。APIなどの公開はないため、一般開発者が対応アプリを作るのは難しいようだ。

Phone Finderなどの機能を持ち、STB-1000の設定変更もできる

いわゆる「スマートウオッチ」とは異なり、素性は純粋な時計であるため、通常のボタン電池で約2年の電池寿命を備えているのは大きい。いちいち充電する必要はなく、デザインもカシオらしく、通常の時計として常用できる。

CESの会場でもスマートウオッチ製品は多く登場しているが、あくまで時計としての基本をおさえつつ、スマートフォンとの連携を強化したのがSTB-1000の特徴だ。アプリの対応によってさらなる機能も追加でき、カシオは継続的にスマートフォン連携を強化していきたい考えを示している。

STB-1000の発売は米国で2月、価格は100ドルの予定。現時点では、日本での販売は未定だという。