既報の通り、Intelは10月3日にGalileoボードを発表すると共に、ソフトウェアやドキュメントの配布を開始した。さて、そのGalileoボード、11月に国内販売計画が発表されたものの、後追いで1月中旬の発売に延期されるといった騒ぎになっている。

この発売延期、実は国内だけの話ではない。実は筆者は、香港のMouser Electronics(www.mouser.com)でGalileoの扱いが始まった10月17日に早速申し込んでおり、その際の推定出荷時期が11月13日だったのが、その後12月2日、12月13日とどんどんずれてゆき、12月17日に一旦出荷時期未定に切り替わった後で、やっと12月24日に出荷された(Photo01)(この原稿を書いている12月26日時点では、江東区まで届いており、現在税関の処理待ちの模様)。10月にオーダーしたものがこれだから、一般に広く流通するにはまだ大分掛かりそうである。

Photo01: ちなみに金額は発注時点の為替レートが適用されるので大分お安くなっている。現在再オーダーを掛けると同じ条件で2枚で15,000円強と示された。

さてそんなGalileoであるが、幸いIntelより評価ボードを借用する事が出来た。とはいえ、つい最近も某社から拝借した開発ボードを2枚も"燃やした"経験があるので、自分のボードが入手できるまでは余り「攻めた」レビューは怖くて出来ない。そんなわけで今回は、とりあえずの感触ということでファーストインプレッションをお届けしたい。

相変わらず鳴り響くIntelサウンド

さてGalileoボードはこんなパッケージに入って届けられる(Photo02,03)。パッケージの中身はボード本体とACアダプタ、MicroUSBケーブル、Quick Stard Guideとなぜかバニー人形が入っていた(Photo04)。ちなみにパッケージを開けただけでは何も起きないが、ACアダプタなどを取り出すべく中の仕切りを外すとお馴染みIntelサウンドが。仕切りの裏にオルゴールが実装されていた(Photo05)。

Photo02: パッケージサイズは185mm×125mm×63mm(実測値)。

Photo03: 裏面にはボードのイラストが。ちなみにMade in Taiwanだそうである。

Photo04: バニー人形の方は一応ぶら下げるストラップがついてるが、個人的にはこんなの要らないからその分コストを下げて欲しかった。

Photo05: これ、多分ボードを取り出すと穴を通じて明かりがオルゴールの光センサーに届いて鳴り出すつもりだったのだと思う。実際には筆者の環境だとこれでは無理で、仕切りをひっくり返したとたんに「パピポペ」。

さて、ボードそのものは以前の写真と殆ど同じである(Photo06)。裏面はこんな具合。ちなみにACアダプタは3.1A出力のものが付属してきており、微妙に裏面のシールの表記とあっていなかった。ボードサイズは実測で102mm×73mmで結構大きい。比較のために手持ちのArduino UNO/Arduino MEGAと並べたのがこちら(Photo08)で、長さはほぼMEGAと同程度だが、幅は明らかに一回り大きい。もう一つ問題になるのが高さ方向。水平に置くと、Mini PCIeコネクタ(Photo09)及びMini PCIeカードホルダー(Photo10)で高さが保持されている形だが、Mini PCIeコネクタはともかくカードホルダーの方は明らかに強度不足である。Photo04では隠れてしまっているが、28mmのスペーサーと取り付けネジが4対付属しているのは、このコネクタやカードホルダーに力がかからないようにスペーサーで基板を浮かせろ、という意味だと思われる。

Photo06: おそらくこの評価ボードは1st lotのものなので、まだ部品とかは全く同じなのであろう。

Phtoo07: 電源は最大2Aという事で認定を受けているようだ。

Photo08: もっとも今度登場するArduino TREはさらにでかいわけで、それに比べたらまだ可愛いというべきかもしれないが。

Photo09: まぁこっちはコネクタにゴムでも張ればいいかもしれないが。

Photo10: 明らかにこちらは強度不足。これだとジャンパピンとかShieldの着脱だけで曲がってしまいそうだ。

あと個人的感想だが、Quark X1000チップがダイむき出しになっており、Shieldの着脱にうっかり何かぶつけただけでダイが削れそうなのは怖い。正直開発キットとして使うには脆弱な気がする。昔のICHの様なプラスチックパッケージにするか、薄いアルミ板でいいからヒートシンク兼用でカバーを用意してほしかったところだ。