ノートPCユーザには欠かせないiPhoneの「テザリング」。有線(USBケーブル)と無線(Wi-Fi/Bluetooth)の3通りの経路を選択できるので、スマートに使いたいときはWi-Fi、iPhoneのバッテリー残量が不安なときは有線などと、自分好みのスタイルで使いわけられることがポイントだ。機能自体はiPhone OS 3のときから存在するが、日本ではキャリアの対応が遅れたこともあり、2012年秋から広く利用されるようになった。

このテザリング、いちど接続すると、iPhone側かクライアント側(ノートPC)のどちらかで切断処理を行うか、電波の不安定化などによりiPhoneの回線が切断されないかぎりは通信が継続される。これは、iPhoneユーザにとって危険な行為だ。

その理由は「速度制限」にある。日本でiPhoneを扱うソフトバンク/au/ドコモの3社とも、1ヶ月7GBという上限を超えてモバイル回線でデータ通信を行うと、以降の通信速度は最大128kbpsにまで制限されてしまう。テザリングが有効なままPCを放置すると、自動ソフトウェアアップデートが作動して大量のデータダウンロードが行われるなど、予期せず通信量が大幅に増えることがある。作業を終えたら速やかにテザリングを終了させることが、通信量をムダに増やさない秘訣だ。

しかし、Wi-Fi経由でテザリング中、うっかりWi-Fiをオフにする前にパソコンをスリープさせてしまうことは大いにありうる。だからといって、『設定』の画面からテザリングをオフにするのも面倒。iPhoneがロック状態ならばなおさらだ。

そんなときは、iOS 7の「コントロールセンター」を使おう。言ってしまえば、機内モードをオン(モバイル回線無効)にするだけのことだが、これでクライアント側との接続は強制的に切断される。機内モードをオフ(モバイル回線有効)にしてもクライアントとの接続は復活しないので、勝手に通信量が増える心配はなくなるはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 ロック画面の下部を上方向へスワイプし、コントロールセンターを表示する(この時点でもテザリングが有効なところに注目)

2 左上の飛行機ボタンをタップし、機内モードをオンにする

3 モバイル回線が切断され、テザリングも強制切断される

4 Wi-Fiを有効化してもテザリングは復活しないので、気付かない間に通信量が増える心配はない

(提供:iPad iPhone Wire)