本製品はデジタイザーペンによる操作に対応しているのも大きな特長だが、そのメリットを活かすためのアプリが最初からいくつかインストールされている。
そのひとつが、手書きノートアプリ「NoteAnytime」だ。紙にペンや鉛筆で書くような感覚で、直感的にメモをとることができる。実際に試してみたところ、若干ペンの動きが遅れる感はあるが、メモレベルでは問題なく手書き文字やイラストを描くことができた。また手のひらを画面に置いた状態での誤検知もなかった。
ちなみに、デジタイザーペンにはサイドボタンが搭載されており、押すことでプロパティメニューを表示することができる。
NoteAnytimeの場合は、サイドボタンで表示されるメニューから、アイテムの追加やアイテムのカット、スタイルの変更などの操作を行うことが可能。ペンが細くてボタンが若干押しづらいなどの不満はあるが、慣れれば便利だ。
デジタイザーペンに対応したアプリとしては、ほかに「Fresh Paint」もある。こちらは、絵筆や絵の具をシミュレーションして油彩画のような表現ができるお絵描きアプリ。絵の具を混ぜ合わせたり、ブラシの種類やサイズを変えたりすることもできるため、手軽にイラストを描くことが可能だ。
デジタイザーペンの筆圧感知機能に対応しており、力のいれ具合を調節することで筆のかすれもリアルに表現できる。
お絵かきソフト「Fresh Paint」でデジタイザーペンを使っているところ。筆圧感知に対応しているため、筆のかすれまでリアルに表現できる |
「Fresh Paint」は複数の色を混ぜ合わせて色をつくることもできる。本当に絵の具でお絵描きしているようで楽しい |
また、今回新しく簡易的なレタッチツール「PhotoDirector Mobile」が搭載されているのもポイント。写真の色の補正や画像加工などを、タッチ操作で行うことができる。簡易的とは言え、人物の肌をきれいに修正したり、画面に写り込んだ不要なオブジェクトを簡単な操作で除去したり、エフェクトやフレームを追加して写真の印象をがらりと変えたりすることができ、機能的には十分な印象。RAWファイルにも対応するほか、編集した写真をそのままFacebookなどに投稿することも可能だ。
このほか、NECのテレビパソコン「VALUESTAR」やDLNA対応レコーダーで録りためた録画番組を転送して視聴できる「SmartVision/PLAYER」アプリなども用意されるとのこと。従来SmartVision/PLAYERは、同社製PCやDLNA対応レコーダーなどと連携し、テレビコンテンツを視聴できるWindows向けのソフトウェアだった。
今回、そのSmartVision/PLAYERはデザインや操作性を一新し、タッチ操作で簡単にボリューム調節が行えたり、スワイプでチャンネルを切り替えたりすることが可能となった。Windows 8対応としてWindowsストアアプリで後日配布される予定なので、対応する同社製テレビパソコンや、DLNAレコーダーを持っている人はぜひ試してみてほしい。
軽快に使えるWindows 8搭載タブレット
薄型軽量ボディに筆圧感知対応デジタイザーペンなどの魅力的な機能や多彩なアプリを搭載したLaVie Tab W。本体サイズと質量、バッテリ駆動時間の長さなどのバランスも絶妙で、タブレット端末としての完成度は非常に高い。
Windows 8がそのまま動くのも大きなメリットで、手持ちのソフトウェア資産を活かしたいというユーザーには文句なくお勧めできる。またOfficeに加え、手書き系のアプリが充実しているため、出先でメールやプレゼン資料を作成する必要のあるビジネスユーザーに、そしてSmartVision/PLAYERなどのコンテンツ視聴アプリも搭載するため、単純に持ち運びやすくて高機能なタブレットがほしいという人にもお勧めしたい。
製品名 | LaVie Tab W(TW710/M2S) |
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CPU | Intel Atom Z2760(1.50GHz) |
メモリ | 2GB |
ストレージ | 64GB |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 10.1型ワイド液晶(1,366×768ドット) |
ネットワーク | IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 |
インタフェース | miniHDMI×1、USB 2.0×1、microSDメモリカードスロット×1、マイク/ヘッドフォン兼用端子×1 |
サイズ/重量 | W262.6×D164×H9.8mm/約590g(付属キーボード約353g) |
バッテリ駆動時間 | 約10時間(Wi-Fi接続時) |
OS | Windows 8 32bit |
店頭予想価格 | 99,800円前後 |