iOS 7には200以上の新機能が用意されているが、操作性への影響力でいえば最右翼は「コントロールセンター」だろう。ホーム画面にかぎらず、あらゆるアプリを実行中に画面下部を上方へフリックするだけで表示することができ、下方向へフリックすればサッと引っ込む。通知センターとはちょうど正反対の動きだ。

このコントロールセンター、かんたんにいえば"よく使う機能/アプリへのショートカット"として機能する。最上部には機内モードとWi-Fi、Bluetooth、おやすみモード、画面の縦向きロックという利用頻度の高い5つのボタンが配置され、ワンタップでオン/オフできる。そのすぐ下には、画面輝度を調整するスライダーが配置された。この快適さを一度体験してしまうと、「設定」を開きさらに1~2ステップ操作しなければならなかったiOS 6以前には戻れない。

「ミュージック」の操作パネルとしても利用できる。機能的にはiOS 6以前とほぼ同じで、曲送り/戻しと音量調整、スライダーの操作による任意の位置へのジャンプ、そしてAirPlay/Bluetoothスピーカーの切り替えが可能だが、リピートとシャッフルのボタンは取り除かれている。

画面最下部には背面のLEDライトを点灯させるスイッチ、タイマー(「時計」アプリ)、計算機、カメラの4つが左から順に並べられ、スピーディーに呼び出せる。カスタマイズはできないが、いずれも利用頻度が高い"選りすぐりの機能"だ。

そしてその上には、iOS 7の目玉機能のひとつ「AirDrop」のボタンが配置されている。AirDropを呼び出す方法はこれだけではないが、周囲のiOSデバイスユーザとデータ交換したい場合には、コントロールセンター経由がありがたい。この機能については、改めて紹介することにしよう。

iOS 7の「コントロールセンター」。利用頻度の高い機能が集められている

iOS 7の『設定』。コントロールセンターの出現により、iOS 6以前よりは利用頻度が減るかもしれない

コントロールセンターと通知センターは、ロック画面にも表示できる。パスコードを設定していても表示可能だ