東京糸井重里事務所は、さまざまな人たちが使い込んだ「ほぼ日手帳」や手書きのメモなどを展示する「手で書く手帳展。」を開催している。会期は9月10日まで、開場時間は10:00~21:00。会場は東京都・渋谷の渋谷ロフト6階 ロフトフォーラム。入場無料。

デザイナー・佐藤卓は、製図用シャープペン「ロットリング600(0.5mm)」で、ページに印刷された時間軸の数字から線を引き、予定を細かく書き込んでいる

ブックデザイナーの祖父江慎による吉田戦車著「伝染るんです。」の造本プラン。ほぼ日手帳だけでなく、貴重な手書きの資料も展示されている

漫画家・松本大洋のほぼ日手帳。当日の予定とスケッチが書き込まれている

同展では、数多くの手書きの手帳やメモ、ノート、そして「ほぼ日手帳」を展示。同製品のデザインにも携わったデザイナー・佐藤卓や漫画家・松本大洋など、さまざまな有名クリエイターたちが使用したほぼ日手帳が公開されている。そのほかにも、Webサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」でおなじみのクリエイター・著者や一般の人の手帳など、人によって使い方が大きく異なる「ほぼ日手帳」の使い方を一覧することもできる。

画家・横尾忠則による"手書き"のツイートメモ

巨大壁画「明日の神話」の保護に尽力した岡本太郎記念館 前館長の岡本敏子氏が生前使用していたほぼ日手帳

「レイトン教授シリーズ」などで知られるレベルファイブのデザイナー・戸高健悟の手帳には、手書きでデータが書き込まれている

また、会期初日の9月1日には、糸井重里と「暮らしの手帖」編集長の松浦弥太郎、「BRUTUS」編集長の西田善太の3名が出演するトークショーが行われ、PCやスマートフォンが普及した現代における"手で書くこと"の有用さや重要性について、各人の日ごろの仕事に関連して語られた。そして、催しの最後には質問の時間が設けられ、3名が日ごろ使っている文房具について聞かれた糸井はじめ登壇者全員が「芯の太さが0.9mm、濃さが2Bのシャープペンシル」と答え、力強く推薦する様子に会場から笑いが起こる場面もあった。

9月1日に実施されたトークショーの様子。左から糸井重里、「暮らしの手帖」編集長の松浦弥太郎、「BRUTUS」編集長の西田善太。後日「ほぼ日刊イトイ新聞」にてトークショーの内容が公開される