ソニーは8月8日、ホームシアターシステムの新シリーズ「Stage」を発表した。ラインナップは「HT-ST7」「HT-ST3」の2モデル。HT-S7は8月31日発売で、HT-S3は10月19日発売となっている。価格はオープンで、推定市場価格は、HT-S7が130,000円前後で、HT-S3が60,000円前後。
同社では、これまで、バータイプのフロントサラウンドシステムとして、「HT-CT260」「HT-CT660」の2製品をリリースしてきている。HT-CT260とHT-CT660はいずれも普及価格帯のモデルで、2.1chのバーチャルサラウンドシステムを採用していた。今回発表された「Stage」シリーズは、より臨場感の高いサラウンド環境、より質の高いサウンドを目指したもので、フロントサラウンドではあるが、マルチチャンネルのアンプとスピーカーを実際に搭載している。
上位モデルのHT-ST3は、リアル7.1ch構成のフロントサラウンドシステムだ。独自の波面制御技術を用する7.1chデコードの「S-FORCE PROフロントサラウンド」を採用。バーチャルサラウンドではないため、リスニングに適したスイートスポットが広く、密度の高いサウンドを楽しむことができる。また、壁の反射を利用していないため、部屋の環境に左右されにくいという特徴も持つ。
アンプ部分は、7.1ch独立駆動の「S Master」デジタルアンプ。フロントスピーカーには、φ20mmソフトドームツイーター×2本、φ65mmグラスファイバーコーンユニット×7本を搭載している。φ65mmグラスファイバーコーンユニットには磁性流体サスペンションを採用しており、低歪で高効率なサウンドを実現する。
ワイヤレス接続されるサブウーファーは、φ180mmユニットを採用。バスレフではなくパッシブラジエーターを採用することで、切れのよい低音再生を実現している。
HT-ST3は、よりスリムなバースピーカーを採用する4.2chモデル。フロントスピーカーには、φ20mmソフトドームツイーター×3本、新開発の薄型ユニット「ツインボイスコイル構造ネオジムマグネットスピーカー」を4本搭載している。W100×D15×H30mmという横長のユニットに2つのボイスコイルが配置されており、計算されたマルチ駆動により、低歪と高い駆動力を実現している。振動版の素材には剛性が高く切れのあるサウンドを生み出す発泡マイカが使用されている。
サブウーファーは、ユニットを対向型に配置する振動キャンセル構造を採用。ユニットサイズは100×150mmだ。サブウーファーは、横置き/縦置きのどちらでも使用できる。
両モデルとも入出力インタフェースはシンプルな構成で、HDMIが入力3系統/出力1系統、デジタル音声が同軸×1系統/光×2系統(HT-ST3は光×2系統のみ)、アナログ音声×1系統となっている。HDMI端子は、4Kや3D信号の伝送に対応。またドルビーTrueHDやdts-HD、リニアPCM5.1ch/7.1chの再生にも対応している。
実用最大出力は、HT-ST7が50W×7+100Wで、HT-ST3が20W×4+50W×2。サウンドフィールドは、「TV VOICE」「SURROUND」「PURE AUDIO」「SOCCER」の4種類を装備している。
Bluetoothに対応しており、スマートフォンなどとワイヤレスで接続することが可能だ。利用できるコーデックは、標準的なSBCのほかに、高音質なAAC/apt-X。圧縮音源の補間を行う「ハーモニックスイコライザー」も採用。オリジナルに近いサウンドを実現する。NFCに対応しており、NFCに対応したスマートフォントはワンタッチで接続/切断を行うことができる。