いま持っているレンズを生かしながら、より望遠やよりマクロでの撮影を楽しみたい……。そんな願いをかなえるにはケンコー・トキナー「テレプラス」シリーズを使うと良い。レンズとボディの間に装着するだけで焦点距離を1.4倍または2倍に拡張できる便利なアイテムだ。その実写レビューをお伝えしよう。
ケンコー・トキナー「テレプラスDGX」シリーズ。左から順に「1.4XテレプラスMC4 DGX-E」、「2XテレプラスMC7 DGX-E」、「デジタルテレプラスPRO300 1.4X DGX-E」、「デジタルテレプラスPRO300 2X DGX-E」 |
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写真撮影を趣味にしているなら、「テレプラス」という商品を知っている人は多いはず。1960年代に発売が開始された一眼レフ用のテレコンバージョンレンズのことだ。その後、モデルチェンジを行いながら、実に約50年に渡ってロングセラーを継続中。初級者からプロカメラマンまでの幅広いユーザーに親しまれているカメラアクセサリーである。
現在発売されているのは、デジタル一眼用に最適化された「テレプラスDGX」と呼ばれるシリーズで、設計の違いによって「MC4/MC7」と「PRO300」という2ラインに分かれている。「MC4/MC7」は、50mmレンズを基準に設計されたもの。高倍率ズームも含む、広角から200mmまでの多彩なレンズに対応する。一方「PRO300」は、300mm F2.8レンズでの使用を前提に設計されたもの。50mmから超望遠レンズまでに対応する。
倍率については、マスターレンズの焦点距離を1.4倍にするタイプと、2倍にするタイプの2種類が用意。レンズマウントは、キヤノンEOSマウント用、ニコンFマウント用、ソニーAマウント用(MC4/MC7のみ)が発売中だ。このうち今回試用したのは、キヤノンEOSマウント用の以下の4製品。これらは先日リニューアルが行われ、対応レンズの数が増加している。
「デジタルテレプラス PRO300 1.4X DGX-E」。サイズは67.4×27mm、重量は132g |
「デジタルテレプラス PRO300 2X DGX-E」。サイズは68.3×51mm、重量は184g |
使い方は特に難しくはない。一眼レフのボディとレンズの間にセットするだけ。これによって元のレンズ(マスターレンズ)の焦点距離が1.4倍または2倍にアップする。
ほとんどのレンズでAFやAEは通常と同じように使用でき、最短撮影距離も変わらない。変化するのは、焦点距離と開放F値の2つだ。焦点距離が1.4倍になる「1.4XテレプラスMC4」と「デジタルテレプラスPRO300 1.4X」では、開放F値は1段暗くなる。また焦点距離が2倍になる「2XテレプラスMC7」と「デジタルテレプラスPRO300 2X」では、開放F値は2段暗くなる。自分の撮影用途に応じて最適なタイプを選ぶようにしよう。
なお、デジカメのExif情報には、テレプラスによって変換された状態の焦点距離と絞り値がきっちりと記録される。
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