今やSNSやメールを見るといった"情報を消費する"作業はスマートフォンやタブレットの仕事になりつつあるが、"何かを作り出す"作業はまだPCに大きなアドバンテージがある。

デル「XPS 27」は、タッチ対応の27型液晶を搭載した一体型PCという今どきのデザインを持ちつつ、AdobeRGBの色域を99%カバーすることでクリエイティブな利用シーンを強く意識したマシンだ。

同社は従来から「XPS One 27」という同じ27型の液晶一体型PCを販売している。動画・画像編集向けPCブランド「Dell Graphic Proシリーズ」に属しているという点も共通だが、今回紹介する「XPS 27」はそれと似ているようで見ているユーザが違うのだ。

XPS 27 プラチナ・タッチパネル(画像クリックで拡大)

■[製品名] XPS 27 プラチナ・タッチパネル 主な仕様 [CPU] Intel Core i7-4770S (3.1GHz) [メモリ] DDR3-1600 8GB (4GB×2) [グラフィックス] NVIDIA GeFroce GT 750M 2GB DDR5 [ディスプレイ] 27型ワイド液晶(2,560×1,440ドット、タッチパネル)[ストレージ] 32GB mSATA SSD、2TB SATA6Gb/s HDD [光学ドライブ] DVDスーパーマルチドライブ [サイズ] W492.2×D35.4/78.2×H664mm [重量] 16kg [OS] Windows 8 64bit [直販価格] 214,980円(構成例)

内部構成を刷新、最新アーキテクチャを取り込む

新しいXPS 27と従来のXPS One 27を比較するうえで避けて通れないのは内部設計の変化だ。具体的には、CPUがIvy Bridge世代から最新のHaswell世代へ、GPUがGeForce GT 640Mから同750Mに強化されている。

XPS One 27でも上位モデルを選べば、メモリやストレージをXPS 27相当に増強することはできるが、CPUやGPUに同じものを選択することはできない。写真や動画の編集作業がしやすいよう、一体型PCという制約の中で最大限の性能を発揮する構成に進化したというべきだろう。価格はXPS 27のほうが高いが、この後解説する液晶のクオリティを考えると、むしろ納得のいく価格設定だ。

■XPS 27とXPS One 27の主な相違点
XPS 27 プラチナ・タッチパネル XPS One 27 プレミアム・プラス・タッチスクリーン
CPU Core i7-4770S (3.1GHz) Core i5-3330S (2.7GHz)
メモリ DDR3-1600 8GB DDR3-1600 6GB
グラフィックス GeForce GT 750M GeForce GT 640M
ストレージ 32GB SSD+2TB HDD 1TB HDD
光学ドライブ DVDスーパーマルチ BDドライブ
Thunderbolt 1基 なし
直販価格 214,980円 164,980円

「HWiNFO64」による情報。TDP65Wのデスクトップ向けCore i7にモバイル向けのGeForce GT 750Mを組み合わせている(画像クリックで拡大)

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