ソニーは8月1日、2013年度第1四半期の連結業績(2013年4月1日~2013年6月30日)を発表した。売上高は17,127億円(2012年度第1四半期は15,152億円)、営業利益は364億円(同63億円)、税引前利益は463億円(同94億円)、非支配持分に帰属する利益を除いた税引後の四半期純利益は35億円(前年同期は246億円の損失)となった。
売上高が前年同期比で2,000億円近く増加しており、この理由として同社では為替の好影響、金融ビジネス収益の増加、スマートフォンの販売台数増加を挙げている。営業利益も前年同期より大幅な増加をみせているが、これは売上が好調なスマートフォンを抱えるモバイル・プロダクツ&コミュニケーション分野の損益改善、金融分野での大幅増益、為替の影響によるもの。
2013年度第1四半期 | 2012年度第1四半期 | 前年度比 | |
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売上高 | 1兆7,127億円 | 1兆5,152億円 | +13.0% |
営業利益 | 364億円 | 63億円 | +479.4% |
税引前利益 | 463億円 | 94億円 | +391.4% |
四半期純利益 | 35億円 | △246億円 | ― |
事業別には、イメージング・プロダクツ&ソリューション分野とゲーム分野、デバイス分野で減収減益。特に、「プレイステーション」シリーズの販売台数減少や「PS4」の研究開発費がかさんだゲーム分野では、前年同期と同様、営業損失を計上している。また、イメージング・プロダクツ&ソリューション分野においても、ビデオカメラの市場縮小やコンパクトデジタルカメラの販売台数減少が大きく影響した。
一方で、ホームエンタテインメント&サウンド分野では、前年同期が100億円の営業損失だったのに対して34億円の営業利益を計上。これは、為替の好影響とテレビ事業の大幅な損益改善によるものだという。テレビに関しては販売台数が前年同期から大幅に減少したが、高付加価値モデルの導入および費用削減などにより、売上高は前年同期比18.2%増の1,856億円となった。
セグメント別の業績 | ||||
セグメント | 2013年度第1四半期 | 2012年度第1四半期 | 前年同期比 | |
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イメージング・プロダクツ&ソリューション(IP&S) | 売上高 | 1,736億円 | 1,938億円 | △10.4% |
営業利益 | 81億円 | 126億円 | △36.0% | |
ゲーム | 売上高 | 1,179億円 | 1,180億円 | △0.0% |
営業利益 | △148億円 | △35億円 | ― | |
モバイル・プロダクツ&コミュニケーション(MP&C) | 売上高 | 3,890億円 | 2,856億円 | +36.2% |
営業利益 | 59億円 | △281億円 | ― | |
ホームエンタテインメント&サウンド(HE&S) | 売上高 | 2,752億円 | 2,518億円 | +9.3% |
営業利益 | 34億円 | △100億円 | ― | |
デバイス | 売上高 | 1,962億円 | 2,173億円 | △9.7% |
営業利益 | 108億円 | 159億円 | △32.0% | |
映画 | 売上高 | 1,589億円 | 1,534億円 | +3.6% |
営業利益 | 37億円 | △49億円 | ― | |
音楽 | 売上高 | 1,120億円 | 988億円 | +13.3% |
営業利益 | 108億円 | 73億円 | +48.1% | |
金融 | 売上高 | 2,527億円 | 1,945億円 | +29.9% |
営業利益 | 460億円億円 | 276億円 | +66.6% |