6月に入ってから連日のように各社から様々なスタイルの新型PCが矢継ぎ早にリリースされている。話題としてホットなのは第4世代のCore i搭載機だが、それらのわずか数日前、5月末に東芝が送り出した「dynabook V713」も注目に値する個性的な一台だ。今回は早々にその試作機を入手できたので、外観や使い勝手についてレポートしてみたい。

「V713」は液晶ディスプレイ部とキーボード部を分離させることができ、タブレット型としてもノート型としても運用できる「デタッチャブルUltrabook」。着脱式のコンバーチブルUltrabookとも言い換えてもいいだろう。さらに、今回試用する「V713/28J」ではタッチ操作に加えて、電磁誘導式デジタイザーを利用した自然な手書き入力が可能であることをアピールしている。

CPUはプロセッサー・ナンバー末尾に「Y」のついた超低電圧版「Core i5-3339Y」。タブレットのようなデバイスに実装した場合のSDP(シナリオ・デザイン・パワー)がわずか7Wという低消費電力を武器にしたCPUだ。

dynabook V713/28J

■[製品名] dynabook V713/28J 主な仕様 [CPU] Intel Core i5-3339Y (1.5GHz) [チップセット] Mobile Intel HM76 Express [メモリ] PC3-12800 4GB (4GB×1) [グラフィックス] Intel HD Graphics 4000 (CPU内蔵) [ディスプレイ] 11.6型ワイド液晶 (1,920×1,080ドット、タッチパネル、IPS) [ストレージ] 128GB SATA SSD [光学ドライブ] 非搭載 [サイズ/重量] W299.0×D220.5×H12.4mm/約870g(タブレット時)、W299.0×D220.5×H16.9~19.9mm/約1.47kg(キーボードドック接続時) [バッテリ駆動時間] 約7.0時間 [OS] Windows 8 64bit [店頭予想価格] 170,000円前後

タブレット型とノート型を行き来する

V713の最大の特長は、タブレットとしてもノートPCとしても利用できるという点だ。このようなコンバーチブル型には液晶自体を回転させたり、液晶ヒンジを工夫するなどの解法があるが、V713ではディスプレイ部とキーボード部が完全分離するというスタイルを採用している。

装着時はタブレット部のWindowsロゴとキーボードドックの切り欠きを合わせると一発で決まる

V713/28Jをタブレットとして運用する場合の重量は約870g。片手で保持し続けるとやや疲れてくる印象だが、これは後述する電磁誘導式デジタイザーへの対応や剛性を追求した結果だろう。キーボードドックを合体させると、約1.47kgのフルHD液晶搭載Ultrabookとして運用できる。

こういう設計ではトップヘビーとなり、本体が後ろに倒れやすくなりがちだが、V713ではヒンジを中央側にオフセットし、ディスプレイをあまり後ろ側に倒せないようにすることで安定感を確保している。

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