パナソニックは6月6日、「パナソニックスマートアプリ」でルームエアコンの電源制御が可能にすることを発表した。
パナソニックでは、スマートフォンから家電製品をコントロールするアプリ「パナソニックスマートアプリ」を提供している。生活家電製品では、冷蔵庫、ななめドラム洗濯乾燥機、ルームエアコン、スチームオーブンレンジ、スチームIHジャー炊飯器、IHクッキングヒーターの一部の製品が対応している。
パナソニックスマートアプリを使ってスマートフォンから家電製品をコントロールする際、多くの場合はNFC(近距離無線通信)の機能が使われ、スマートフォンを家電製品にタッチすることで情報の伝達を行うようになっている。
しかしエアコンでは、スマートフォン→パナソニックの運営するクラウドサーバー→自宅のブロードバンドルーター→専用の無線ゲートウェイ「CF-TC7」→無線アダプター「CF-TA9」→エアコンという流れになる。
2012年10月にルームエアコン「Xシリーズ」が発売された際に、パナソニックスマートアプリから利用できた機能は「どこでもリモコン」「エコ情報」「使い方ガイド」の3種類。「どこでもリモコン」には当初、運転オン、風量・風向設定・温度設定の3項目も含まれていたのだが、これらの機能は2012年9月にどこでもリモコンから削除された。
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その理由となったのが、経済産業省の定める「電気用品の技術上の基準を定める省令」だ。同省令では「危険が生ずるおそれのないもの」に関しては無線による電源のオン・オフを認めている。しかし、ルームエアコンは、「危険が生ずるおそれのないもの」のリストに含まれておらず、そのため同社では、自主的にこれらの機能を取り除いた形で提供していた。
経済産業省は2013年5月10日に、「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈の一部改正」を発表。危険性の少ない機器に関して、通信回線を利用した遠隔操作が認められた。パナソニックではこれを受け、当初予定していたエアコンの運転オン、風量・風向設定・温度設定機能を追加した、新しいパナソニックスマートアプリの提供を開始することとなった。アプリの提供時期は7月中旬だ。
パナソニックスマートアプリが利用できるルームエアコンは、「Xシリーズ」、そして12月に発売した「UXシリーズ」、2013年1月に発売した「SXシリーズ」「Tシリーズ」となっている。