現行バージョンのGoogle Nowで表示されるサンプルカードは9枚だが、設定画面には15枚のカードが用意されている。「映画」や「スポーツ」、「災害情報」といったカードは、その名前からどのような情報が表示されるかおよそ推測できる。「最新ニュース」も、検索ワードに関連するニュースをピックアップして表示してくれるという意味だろう。

Google Nowの設定画面。「映画」や「株価情報」など、サンプルカードが表示されないものもあわせると計15項目用意されている

「株価情報」は、ただスイッチをオンにするだけではカードは現れない。ソフトバンク(9984)やKDDI(9433)といった証券コードを登録し、表示するタイミング(常に表示/朝夕/適宜)を指定しなければならないのだ。もっとも、株価をチェックするだけなら通知センターで足りるため、iPhone/iPadユーザが積極的に使いたい機能かといえば微妙なところだ。

ところで、設定画面にオプションが用意されていても、それがカードとして表示されるわけではない。たとえば、野球などプロスポーツの試合は、日本では「巨人」や「ドラゴンズ」などのキーワードを登録できない。米国では得点状況をほぼリアルタイムで教えてくれるサービスだそうだが、日本では大リーグファンにしか喜ばれそうにない。映画についてもサービスされていないらしく、古い映画か上映中の最新作かを問わず、Google 検索内で映画関連情報を検索してもカードは現れなかった。

「天気情報」と「交通情報」の設定画面。カードを表示するタイミングを細かく設定できるものの、iOSの流儀に合うかどうかは少々微妙だ

スポーツ情報は日本のプロスポーツチームをカバーしていないため、「巨人」や「阪神」を登録できない

このように発展途上にあるサービスだが、ユーザが求めている情報をたずねられる前に提示するというアプローチは目新しく、利便性も高い。Googleアカウントに常時ログインすることが求められるため、そこに若干の抵抗を覚えるが(個人的にはWeb検索はログアウトした状態で行いたい)、Googleのサービスを徹底的に使いたい、Android端末と同等のサービスが欲しい、というユーザには使わない手はないアプリといえるだろう。