REGZA職人も関わったこだわりの画質

さて、V632/26HSでは、液晶の画質にただならぬ労力が注ぎ込まれている。13.3型、解像度は1366×768ドットのごく普通のスペックの液晶だが、出荷前に1台ずつキャリブレーションが施され、最適な色味が出るよう調整されているという。この作業には同社の"REGZA職人"達のパワーも投入されているというから、相当なこだわりだ。

V632/26HSの液晶は視野角の広いIPSパネルではないらしく、角度をつけて眺めると、コントラスト感は大きく変化する(TNパネルだろうか)。ただ、実際に画面を眺めてみると、真正面では自然でコントラスト感のよい発色に感じる。

正面から見た液晶

視野角が狭いのがV632/26HSの最大の弱点。液晶を開く角度や見る角度で、見え方が変化する

これだけでは主観的過ぎるので、キャリブレーターの眼を通じて客観的に判断してみたい。エックスライト「i1 Profiler Pro」を使い、ディスプレイの色域やガンマ特性などをチェックしてみた。

今回使ったキャリブレーター「i1 Display Pro」。これを使い色温度D65に補正した

キャリブレーション後のガンマカーブ。若干フラついているが、RGBそれぞれの応答曲線がほぼ一致している

グレーの部分がsRGBの領域。V632/26HSの色域はそれより狭いことがわかる

色域はsRGBより狭いが、ガンマカーブは調っている印象を受ける。色域が狭くても、しっかり調整されているため自然な色が楽しめるということだろう。

こだわりのサウンドシステム

サウンドまわりはV632/26HSのもう1つのセールスポイントだ。harman/kardonのステレオスピーカーユニットを採用し、取り付け位置やアンプの性能を最適化している。

実際にスピーカーの位置を確認すると、本体底面の両サイドにスピーカー用の穴が設けてあり、机の反射を利用して音を響かせるよう設計されている。小口径なのでノートPCらしい低音の弱いサウンドからは抜け出ていないが、音量を絞っても比較的よく聞こえるという点は素晴らしい。

本体の両サイドに1つずつ据えられたスピーカー。エンクロージャー部分が手前に回り込んでいるのが見える

外部から見たスピーカー

外部スピーカーとしても利用可能

この高品質スピーカーをPCだけで使うのはもったいない……という考えからか、本製品にもdynabookでお馴染みの「スリープアンドミュージック」機能が実装されている。

本体がシャットダウン/休止状態/シャットダウン状態の時にイヤフォンジャックにデジタルオーディオプレーヤーなどを接続すると、V632/26HSのスピーカーから音が出るという仕掛けだ。

ただこの機能を使おうとすると、スピーカーから常時小さなホワイトノイズが出てくるため、PCで聴くほど音質は良くない。あくまでPCにボイスレコーダーの音をもうちょっと明瞭に周囲に流したい、などの十徳ナイフ的な機能だ。  

この音符アイコンは、スリープアンドミュージック対応であることを示している

スマートフォンの音をV632/26HSのスピーカーを通じて再生することができる

スリープアンドミュージック機能はバッテリを消耗するため、デフォルトではオフ。使いたい時は事前に有効にしておこう

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