2. ターゲット端末・OSのバリエーション

iOS向けにアプリを開発する場合、ターゲット端末のバリエーションはシンプルだ。AppStoreで公開するアプリの場合、サポートできるOSのバージョンは2つに限られるため、自ずとターゲットとする端末は決まる。現時点(2013年2月)であれば、最新のiOS5/iOS6を対象に選ぶことになるだろうし、そうするとターゲット端末はiPhone3GS以上となる。iPadは除外して考えると、ハードウエアの種類としてはiPhone3GS/4/4S/5の4種類のみ、ディスプレイサイズは3種類(縦横比でいうと2種類)のみ考えればよい。これぐらいであれば全機種そろえて動作確認することもできる。

一方、Android向けにアプリを開発する場合は、ターゲット端末のバリエーションはかなり複雑だ。まず、市販されているAndroid搭載端末の種類が圧倒的に多く、かつ、メーカーや発売時期に応じてその性能はかなり異なる。また、同じ端末であっても発売しているキャリアによってカスタマイズされていることも多い。仮にAndroid2.3以上だけに限定したとしても50端末以上存在していることになる。

iOS・Androidに共通していえることだが、多くの端末で正しく動作させるために次の点に気をつける必要がある(端末のバリエーションの多いAndroidでは特に注意が必要だ)。

  • 低スペック端末を念頭において開発する
  • 解像度の違いに依存しないような画面レイアウトにしておく
  • 機種依存の強いコンポーネントの利用はなるべく避ける