考察とまとめ
ということで簡単ではあるが、Radeon HD 7790の評価をお届けした。取りあえず性能面で言えばRadeon HD 7770からのかなりの改善が見られており、Radeon HD 7800シリーズとのギャップを埋める良いポジションに居ると判断できる。今回は省いたGeForce GTX 650 Tiとの比較も、Radeon HD 7770との性能差を考えるとかなり良い成績を収めそうに思える。
問題は価格だろう。実はこの原稿を書いている今も、Radeon HD 7790の価格に関する公式情報がAMDから伝えられていない。Reviewers Guideには唯一"...and have continued to outperform the competition at virtually every price point."とあり、要するに競合製品と同等の価格帯でより良い性能の製品をリリースする、とあるだけだ。
競合は当然GeForce GTX 650 Tiなだけに、恐らくは同等の価格を目指してくると思われる。で、市販価格は? というと、HD 7790はHD 7770とHD 7850の間にポジションであるから、3/22現在におけるAmazonの価格では
- SAPPHIRE HD7770 GHZ EDITION 1G GDDR5 PCI-E HDMI/DVI-I/DP:10,980円
- GIGABYTE HD7850 OC 2GB PCI-E GV-R785OC-2GD:17,786円
なので、潜在的にはこの間ということになる。一方競合製品であるGeForce GTX 650 Tiだと、
なんてものがあるので、やはり15,000円前後あたりがターゲットになるかと思われる。未確認情報では135 EUROで発売予定という話もあるので、やっぱり大体15,000円といったところか。
秋葉原などでの初値はもう少し高くなるかもしれないが、潤沢に供給できるようになったら、このあたりに落ち着くだろう。この金額の見積もりが正しければ、割とお買い得感は高い様に思われる。
唯一見えないのは、冒頭でもちょっと書いた16 CUモデルの有無である。もしこれが存在して、もう少し高い性能で出てくるようであれば、そのほうがお買い得感はより高くなる気がするが、そのあたりはNVIDIAの動向次第、という側面もあるので現状ではなんともいえない。
Radeon HD 7770からの買い替えをお勧めするほど劇的に性能は上がらないが、Radeon HD 6790とかを使っているのであれば間違いなく買い換えると性能が上がり消費電力が下がる、という観点からもお勧めできる製品である。